Androidスマートフォンを使い続けるうち、ふだんと比べ反応が鈍い、バッテリーの減りが速い、具体的にどことはいえないけれど調子が悪い、と感じたことはありませんか? そんなときは「システムを再起動」すると効果があるかもしれません。
Android OSにかぎらず、コンピュータ/スマートフォンのシステムは複数のプログラムが動作することで成り立ちます。「カーネル」と呼ばれる中核的位置付けのプログラムが全体を管理し、スマートフォンの機能/ハードウェアを利用できるよう資源の配分や切り替えを行います(タイムスライスやスケジューリング)。
しかし、プログラム/アプリは人間が作り出すもの。ときどき不具合修正を目的としたアップデートの配布が実施されることからわかるとおり、Android OSも完璧ではありません。長時間動作し続けるうち、メモリリーク -- プログラム実行用に確保したメモリ領域を解放し損ね、次第に利用可能なメモリ容量が減る現象 -- が発生するなど、システムの動作に問題が発生・蓄積していくことがあります。
なんらかの原因により、ハードウェアの一部が正常に動作しなくなる場合もあります。突然音が出なくなった、Wi-FiやBluetoothで通信できなくなったという場合には、それら機能に関連する部品を動かすプログラム(デバイスドライバ)が機能不全に陥った可能性が考えられます。
そういった問題の解消に有効な方法が、システムの再起動です。実行中のあらゆるプログラムが一度完全に終了され、その後カーネルやデバイスドライバが起動し直されるため、多くの場合ソフトウェア的に生じた問題が解消されるのです。
そのような背景から、ときどきユーザに再起動をうながすAndroid端末が存在します。週に1回という頻度の根拠はさておき、つねに良好なコンデションでスマートフォンを利用したいのならば、週1で再起動する手間を惜しむべきではありませんよ。