コミックマーケット準備会は3月27日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止の観点から、「コミックマーケット98」の5月開催を中止すると発表した。また、「2020年7月・8月にコミックマーケット98を延期することは現状考えていない」という。
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「コミックマーケット98」は開催中止が決定した(写真はコミックマーケット88、2015年夏コミの様子)
コミックマーケット98(コミケ、C98)は東京ビッグサイトにおいて、ゴールデンウィークにあたる5月2日～5日の4日間にわたって開催される予定だった。1975年の開始以来、会場の問題など様々な事情からコミケは幾度となく開催継続が危ぶまれてきたが、今回初めて開催そのものを中止することになった。
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開催中止になった「コミックマーケット98」のWebサイト
コミックマーケット準備会はC98の開催に向けて検討を進めてきたが、3月15日にC98開催見通しについて「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、政府による大規模イベントの自粛要請に関する今後の動向や、新たな関係各方面の指示・要請等により、中止または延期を含め、通常と同様に開催できないという判断をせざるを得ない可能性がある」とコメントしていた。
今回の開催中止の理由について、同準備会は「政府と東京都による大規模イベントに関する自粛要請の強化と延長などにより、大規模イベント再開のメドがつかないまま、C98開催まで一か月を切ろうとする状況において、政府新型コロナウイルス対策本部専門家会議の提言なども総合的に考慮し、このような結論に至った」と説明。
「同人誌を中心として、すべての表現者を受け入れ、継続することを目的とした表現の可能性を広げるための『場』であることを理念としているコミックマーケットとして、開催を中止するのは苦渋の決断」と述べている。
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「コミックマーケット98の開催中止について」の発表
同準備会は「(C98の)開催に向け、準備・協力をいただいた皆さんにこの場を借りてお礼申し上げる。また、今この瞬間も新型コロナウイルス感染症に立ち向かっておられる医療従事者をはじめ、関係の皆さんのご尽力に心からの敬意と感謝を捧げる」とコメントしている。
なお、C98の開催中止決定はコミケの特質を踏まえた上での判断であり、「他のイベント・展示会・即売会等に対して無用な混乱を招くような問い合わせを行うことは控えてほしい」(コミックマーケット準備会)とのことだ。
「コミケ継続のため、冊子版カタログの購入を」
一般参加者向けの対応として、4月11日発売予定のリストバンド型参加証、4月18日発売予定の『コミックマーケット98カタログ(DVD-ROM版)』は発売を中止する。
ただし、『コミックマーケット98カタログ(冊子版)』は、すでに印刷・製本工程に入っているため、このまま発売するという。準備会では「コミックマーケットの継続に対するご支援・ご協力という意味で、ぜひご購入をお願いします」と呼びかけている。
また、冊子版C98カタログ上では、コミックマーケット99(C99)の開催時期について2020年12月29日～31日開催と明記しているが、改めて期間・会場が確定した段階で公式Webサイトなどで告知するという。
その他、サークル参加者向けの対応や、発表の詳細についてはコミックマーケットのWebサイト上の発表を参照のこと。
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(写真はコミックマーケット84、2013年夏コミの様子)
