フジテレビのパラスポーツ情報番組『パラ☆DO!真ん中』が、28日(27:15~28:15 ※関東ローカル)に放送される。

  • 田口亜希さん(左)と西山喜久恵アナウンサー=フジテレビ提供

番組には、射撃の田口亜希さんがゲストに登場。田口さんはアテネ(04年)、北京(08年)、ロンドン(12年)と3大会連続でパラリンピックに出場し、10年のアジアパラ競技大会では銅メダル獲得、東京2020聖火リレー公式アンバサダーも務めている。

田口さんは、パラ途上国であるラオス・バングラデシュをパラ競技の普及と現状視察のために訪問。バリアフリーの設備がまだ整備されていない現状を身をもって体感し、ラオス市民はパラリンピックをほぼ知らないという現実にも直面する。

04年と08年のパラリンピックに出場していたバングラデシュでは、過去に国内のパラリンピック組織が対立。その後、対立はおさまり、去年バングラデシュパラリンピック委員会が設立されたが、まだ国際パラリンピック委員会(IPC)に承認されておらず、現状では東京大会に参加できない事態に陥っているのだ。そんなバングラデシュのパラリンピック委員会に、田口さんは自身の招致活動の経験からある提案を行う。

番組では他にも、パラリンピック・走り高跳びにシドニー大会から5大会(シドニー、アテネ、北京、ロンドン、リオ)連続入賞を果たし、6大会目の出場となる今回の東京大会でメダル獲得の期待がかかる日本のレジェンドジャンパー鈴木徹選手と、彼を支える義肢装具士の臼井美男さんとの絆と挑戦も紹介。

さらに、あまり知られていない1964年の「パラリンピック東京大会」をつくったと言われる中村裕博士を取り上げ、当時の大会にイタリア選手団の通訳ボランティアとして従事し、その経験を生かして現在はバリアフリー建築の第一人者として活躍する吉田紗栄子さんから、当時の貴重な話を聞く。

田口さんは「1964年のパラリンピックは、1964年のオリンピックに出た人でさえもパラリンピックが開催されていたことを知らない。そうなると一般の方たちはもっとご存じないと思います。そういう方々に1964年がどういうパラリンピックだったか、その時からボランティアの方々はじめ、いろんな人が支えている、支えてもらっていることを知っていただきたいです」と呼びかけている。

なお、4月4日からはレギュラーでミニ番組『パラ☆DO!』(毎週土曜15:25~15:30 ※関東ローカル)がスタート。田口さんは「パラリンピック選手ももちろんですが、パラスポーツを支える人たちが注目してもらえるきっかけの番組になると思っています。パラリンピックだけではなく、社会的にも、視聴者の皆さんが障がい者やそれを支える人たちを感じてくれる、そして支えている人たちも皆さんに評価されて、周りから評価されることによってさらに頑張ろうとか思ってもらえる、そんなきっかけの番組になってほしいと思います」と期待を寄せた。

フジテレビの小須田和彦プロデューサーは「田口さんのコメントは『パラ☆DO!真ん中』『パラ☆DO!』の目指すべきことをすべて言い表していただいています。付け加えるなら、今回のパラリンピックをきっかけに障がいを持つ人も持たない人も一緒に暮らしていけるインクルーシブな社会を作る一助とならばうれしいです」と話している。

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