エッジの立ったフォルムと使い勝手のよさが魅力のG-SHOCK「G-STEEL」アナデジモデルから、カーボンコアガード構造を採用したニューモデル「GST-B300」シリーズが登場する。6時位置にモード表示や充電残量を示すディスク針を装備し、その下方には暗所でも触れてわかる、指がかりのよいフロントボタンが設置された。
機能や仕様など詳細な情報については別記事『G-SHOCK「G-STEEL」、カーボンコアガード構造で武骨&遊び心の新作』をご覧いただくとして、ここでは樹脂ベゼル+ソフトウレタンバンドバージョンの「GST-B300-1AJF」について、外観とディテールを写真でじっくりとお届けしよう。なお、GST-B300-1AJFは44,000円(税込)で6月発売予定。
G-SHOCKのアイデンティティを強化して、G-STEELがさらに進化!
カシオいわく、GST-B300シリーズは「今までで最も『G-SHOCK』らしいデザインのG-STEEL」だという。確かに、かつてレイヤーガード構造という新たなタフネスを引っさげて登場したG-STEEL(GST-W100)には、それまでのG-SHOCKとは一風異なる雰囲気が漂っていた。その後、モバイルリンク機能を持つフルアナログモデル「GST-B100」や、カーボンコアガード構造を取り入れた「GST-B200」など、G-STEELは最新のG-SHOCKの機能とともに、その意匠も少しずつ取り入れて進化してきた感がある。
そして今回のGST-B300では、GST-B200が見送ったバンパー状のボタンガードを復活させ、さらにはMASTER OF GシリーズのRANGEMAN「GW-9400」やMUDMASTER「GG-B100」を思わせる大型フロントボタンを、G-STEELで初めて装備した。
フロントボタンの形状はサイドに丸みを帯びた長方形だが、新鮮さだけでなく適度に「押した感」があって使いやすい。なお、LEDの色は白色で、暗所でも針位置がハッキリとわかる。LED点灯時には液晶のバックライトも点灯する。
ダイヤルで目立つのは、やはりG-STEEL初となる12時のアラビアインデックス。ボールドで押し出しの強い書体とメタリックなヘアライン処理が時計を傾けるたびにキラリと輝き、視認性のレベルを超えた主張を放っている。
その反対位置、6時側に設置されたのがディスク針だ。役割はモード表示とバッテリーの残量表示。これが思った以上に便利で、ソーラーバッテリーの残量を「F」(フル)から「E」(エンプティ)まで5段階の指標とともに、右側のアナログレベルゲージで視覚的、感覚的に把握できる。ちょっとサービスしすぎとさえ感じるほどだ。ちなみに、こういった機能があると、ゲージが満タンでないと気になってすぐ充電してしまう人っていますよね(筆者はそうです)。
立体感と奥行きのある広々としたダイヤル空間を回転するバトン形状の時分針と秒針は、ソーラーモデルの限界に挑む長さ。視認性の高さはもとより、小気味よく秒を刻む秒針も、より太くなって10秒ごとに運針する分針も、その動きは極めて上品でG-SHOCKの奥深さを感じさせる。
ケース厚は15.5mmと決して薄くはないが、不思議とジャマには感じないのは重さが82gと軽量ゆえだろうか。新しいカーボンコアガード構造では、SS(ステンレス・スチール)カバーと裏ぶたに挟まれた黒いパーツが、一体成型のカーボンケースとなっている。これはサイドボタンのシリンダーガードからフロントボタンガード、そしてラグ裏までを広範囲に支えており、堅牢性と軽量化を両立する要石(かなめいし)となっている。
ソフトウレタンバンドには、新しいテクスチャーとデザインが施された。長方形が並んだデザインは冷静な印象で、ビジネスシーンでも違和感を与えない。装着性は、この価格帯の樹脂バンドなので、感触、安定感ともに言わずもがな。
バンドはけっこう長めなので、衣服の袖の上やグローブの上から、あるいはパイプなど腕以外のものにも巻ける。二穴になったことでより信頼性も増した。SSバンドを試していないので比較はできないが、この使い勝手のよさを味わってしまうと、樹脂バンドに対する評価と認識を新たにせざるを得ない。
えっ、それでもSSバンドも捨てがたいですって? そんなあなたに朗報。GST-B300シリーズは、スライドスイッチ式で容易にバンド交換ができる仕様なうえ、SSベゼル+SSバンドに加えて交換用のソフトウレタンバンドとクロスバンドが付属する「GST-B300E」(税込63,800円)も発売されるのだ。ということは(公式発表がないので推測でしかないが)、ひょっとしたら別売りの専用バンドが発売となるかも!?