2019年度(19年4月1日~20年3月29日)の在京キー局世帯視聴率争いが残り1週間を切った。今年度も、日本テレビがゴールデン(19~22時)・プライム(19~23時)・全日(6~24時)の3冠を達成するのは確実で、これで6年連続となる。
■19年度各局視聴率状況(3月22日現在)
日テレは引き続きレギュラーのバラエティを中心に好調だが、前年同期に比べ、ゴールデンで0.4ポイント、プライムは0.3ポイントダウンという状況。一方、『スッキリ』が好調で、『バゲット』も4~5%台をマークするようになるなど、平日午前の情報番組が数字を上げており、全日は0.1ポイント上昇している。
テレビ朝日は、ゴールデンが0.3ポイント、プライムが0.4ポイント上昇。『相棒』『科捜研の女』『ドクターX』といった人気シリーズのドラマが好調で、金曜19時台も昨年10月にアニメから『ザワつく!金曜日』に改編してコンスタントに2ケタをマークするなど改善され、プライムは日テレに0.2ポイント差まで詰まっている。だが、18年度で日テレに0.1ポイント差と迫っていた全日が0.1ポイント減となり、日テレとの差は0.3ポイントに拡大している。
TBSは、ゴールデンで0.9ポイント、プライムで0.8ポイントと大きく減少。テレビ東京も、ゴールデンで0.3ポイント、プライムで0.4ポイント減となっている。
フジテレビは、ゴールデンで0.2ポイント、プライムで0.1ポイント増となり、GP帯は2年連続の上昇。全日は横ばいだったが、TBSに0.2ポイント差まで迫っている。この状況を背景に、4月期はゴールデン無改編で臨む。
NHKは3部門で上昇。特にゴールデンは0.6ポイントの大幅増となっている。最近は、新型コロナウイルスの報道に注目が集まって『ニュース7』『ニュースウオッチ9』の数字が上昇しており、現時点で1月期のゴールデンは前年同期比1.0ポイント増の11.6%で推移している。
20年度(今月30日)からは、各局で視聴率の指標を現行の「世帯」から「個人」へ移行する。「世帯」でテレ朝が1位だった部門も、「個人」では日テレが1位になるケースが見られることもあり、この変化で勢力図は新たな局面を迎えることになりそうだ。
視聴率の数字は、ビデオリサーチ調べ・関東地区。