JR西日本とソフトバンクは23日、自動運転と隊列走行技術を用いたBRT(バス高速輸送システム)の開発プロジェクト「みんな(MI-NNA)の自動運転BRTプロジェクト」を開始すると発表した。自動運転技術を研究・開発する先進モビリティなどの協力の下、異なる自動運転車両がBRT専用道内で合流して隊列走行などを行う「自動運転・隊列走行BRT」の実現を共同で推進する。

  • 「異なる自動運転車両が隊列走行」のイメージ

JR西日本は「JR西日本技術ビジョン」の中で、おおむね20年後のありたい姿として、「魅力的なエリア創出の一翼を担う鉄道・交通サービスの提供」を掲げており、シンプルでシームレスな交通サービスの提供に向けて、次世代モビリティサービスの在り方を検討している。その一環で、ソフトバンクと共同で安全・安定的に、かつ輸送力と速達性を持って柔軟に運行できる次世代モビリティサービスのひとつとして、異なる自動運転車両が隊列走行する「自動運転・隊列走行BRT」の開発に取り組む。

ソフトバンクは「Beyond Carrier」という事業戦略の下、先端技術を活用し、さまざまな産業の変革に取り組んでおり、今回のプロジェクトを通してモビリティの分野で各地域の課題解決に貢献することをめざす。

  • 「シンプルでシームレスな交通サービス」のイメージ

「自動運転・隊列走行BRT」の開発・実証を円滑かつスピーディーに進めていくために、JR西日本の敷地内(滋賀県野洲市の網干総合車両所宮原支所野洲派出)にテストコースを建設する。スケジュールとしては、2020年4月末に「自動運転・隊列走行BRT」の基本仕様決定、2020年度に車両発注・改造とテストコースの着工、2021年度以降にテストコースでの実証実験開始を予定。2020年代半ばの技術確立を目標としている。