ディズニー実写映画『ムーラン』(5月22日公開)の日本語吹き替え版で、元宝塚男役トップスター・明日海りおが主人公・ムーラン役を演じることが20日、明らかになった。2019年11月に宝塚歌劇団退団後、初仕事となる。また、敵対する魔女・シェンニャン役には小池栄子が決定した。
ディズニー史上最強のヒロインとも言われる少女ムーランの物語を実写映画化。家族を守るため、愛する父の身代わりに男性と偽って兵士となり、厳しい訓練と努力の中、“本当の自分”と“偽りの自分”の間で葛藤する姿を描く。
語り出したら1週間は止まらないというほどのディズニー好きだという明日海は、ムーラン役抜てきについて、「『もしディズニーの吹替のオーディションがあれば是非エントリーしたいです!』と事務所の人に伝えようと思っていた時にちょうど『ムーラン』のオーディションの連絡が来て、鳥肌が立ちました」と宝塚退団後の運命的なタイミングで本作のオファーがあったことを明かした。
宝塚での経験はアフレコにも活かすことができたそうで、「戦いのシーンも多く演じてきているため、力強いかけ声や、『ハァ~!』とか『フッ!』などの息遣いにはすごく役に立ったのではないかなと思います」と語り、反対に「女の子としてムーランが生活しているときに、不自然さが漂ってしまって、男に扮しているときの声がすごく馴染むというか、リラックスしてしまう時があるんです。ムーランが一生懸命男の人に混じって、男として振る舞うことの健気さとか初々しさがなくなってしまい、ムーランと逆転してしまうような現象が起きてしまいましたね」と男役を長らく演じてきた明日海ならではの苦労も語った。
魔法を持つ者がゆえに人々から疎んじられ、孤独を感じ、自分の居場所を求めて敵に加担する実写版オリジナルキャラクターの魔女・シェンニャン役でディズニー作品初の吹替参加を果たす小池も「夢だったのでうれしかったです! 魔女役はやりがいがあります」と大喜び。
シェンニャンは、 ムーランが葛藤を抱えていることに気づき、共感を覚えて近づいていくことで、ムーランが変わっていくきっかけとなる重要なキャラクター。 小池はシェンニャンについて「過去に国を追い出され、孤独な魔女として生きている中で、ムーランと出会うのですが、『本当の自分はこんな風ではなかった』と葛藤しながら、時には姉の様に、 時には母の様にムーランを導くんですよ。シェンニャンって、実はとっても優しくて愛情深い人だったんだろうなぁと思いました。私も声をあてながら、ウルウルッと泣きそうになってしまいました」と、“魔女”という複雑な役柄ながらも共感できるキャラクターだと魅力を語っている。
ウォルト・ディズニー・ジャパンの担当者は2人の起用理由を「愛する者のために男と偽り兵士になった少女ムーランの役は、訓練のシーンなど男っぽい声色で演じる部分が多く、大変難しい役柄です。宝塚歌劇団で男役トップスターとして活躍してこられた明日海さんであれば、魅力あるムーランを演じることができると思いオーディションをお受けいただきましたところ、見事突破されました。小池さんは、映画やドラマでの信頼できる演技力と、幅広い世代から支持されている点、また魔女を演じる女優のコン・リーに負けない強さと優しさを併せ持った方であるため、オファーいたしました」と説明し、期待を寄せている。
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