ドラマ『サ道』をきっかけに、サウナの世界の虜になった俳優・磯村勇斗。日頃から撮影現場などでサウナの良さを説いているという彼は、同世代の若手俳優たちとともに「サウナ組合」を結成する構想もあるとのこと。映画『今日から俺は!!』、『東京リベンジャーズ』の公開も控える若手「サウナー」が抱く、熱すぎるサウナへの思いとは?
――今回放送開始となる『サウナーーーズ ~磯村勇斗とサウナを愛する男たち~』(WOWOW 毎週金曜 23:30~ 全6回 ※第1回無料放送)では、サウナの聖地フィンランド、そして長野県にあるサウナ施設を、サウナ仲間たちと探訪されます。フィンランド篇の映像を拝見したのですが、短パン1枚の姿が多く収められていますよね。
サウナは裸にならないと。服で入るわけにはいかないので(笑)。普段からサウナに行っているだけあって、全然裸に抵抗はないですし、非常に解放的になれるかなあとも思いながら、フィンランドで入っていました。
――かなり肉体を鍛えていらっしゃいました。筋トレは何かの役作りで?
ちょうど、フィンランドのロケに行ったときは、別の作品でそういう体を作る必要があったんです。頑張ってやっていました(笑)。
――同世代の鈴木伸之さん(劇団EXILE)や稲葉友さんがゲスト出演しますが、視聴者はどんなところを楽しめる番組になりましたか?
どこを切り取っても楽しめるんですよね。サウナに入っている姿もそうですし、フィンランドだったら、やついいちろうさん。(第5・6回の)長野だったら鈴木伸之と稲葉友。仲間たちと笑い合っている姿を見るだけで、きっと見てくださっている方は幸せになれるんじゃないかなっていうくらい。幸せにできるのは、サウナのおかげです。サウナは全てがつながると思っているので、どこが見どころって言われると、全部って言いたいくらいですね(笑)。
――北村匠海さんが担当するナレーションも「聞きどころ」ですよね。北村さんが担当することを知ったときは、どんな思いがありました?
驚きがありましたね。「あ、本当に?」と思って、すごくうれしかったんですよ。もともと匠海は「サウナー」で、サウナ大好きなことを知っていたので、贅沢な番組になるなあって感じましたね。実際、匠海の柔らかい声質というか「ロウリュ声(※編集部注 ロウリュとは、サウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させて発汗を促進させるフィンランド式の入浴法)」って言うんですかね(笑)? ロウリュボイスなので、非常に合っているなって、すごくいい番組になるなって、そのときに思いました。
本当に平和的な番組ですよ。幸せオーラがあふれている番組なので、これを見て、いろいろな人が実際にサウナに行って、幸せになってもらえれば、本当に平和になるんじゃないかなって。サウナは平和にしてくれるなって思いますね。この日本の大人たちに言ってやりたいですもん。「サウナ入ろうぜ!!みんなで!!」って(笑)。世界の皆にも入ってもらいたいです。
――普段から、芸能界のお友達にサウナをおすすめしているんですか?
(稲葉)友に関しては、僕よりサウナー歴は長いんですよ。ノブ(鈴木)は僕がサウナを教えて、そこからハマってくれた一人です。やついさんは、もともとお好きですね。自分たちの同世代の周りでは、僕が頑張ってサウナの良さを伝えています(笑)。どの現場に行ってもサウナの話をして、こっちに取り込むっていう作業をしています。
――そういったことの積み重ねによって、同世代にもサウナが浸透していっているという感覚はありますか?
広まっていますね。サウナの話をして「サウナ、行ってきたよ」って聞くと、すごくうれしいですよね。「じゃあ、今度一緒に行こうか」って、そこから仲良くなることも多いので、サウナの力は無限大だなって感じます。
――俳優たちのサウナ勢力が…
強くなっていますね。すごいことになるんじゃないですかね。芸能界で。これでサウナのチームを組んだら、相当な人数に…。サウナ組合みたいなものを作ったら(笑)。
――「ととのう」タイミングは人それぞれだと思うのですが、サウナ仲間で「ととのいやすい」方はいますか?
この3人(鈴木伸之・稲葉友・北村匠海)は、本当に「ととのう」ときは喋らなくなるんです。絶対にシュっと静かになるので「ととのい環境」を分かっているなって。逆に、杉野遥亮は、割と喋ったりするので、なかなか…「ととのわない」って言ったら、彼に失礼かもしれないですけど(笑)。でも、あの子はサウナを楽しんでるんです(笑)。それがまたいいですね。人それぞれ、やり方があるので。
――今後、サウナの世界に取り込みたい方は?
俳優たちはできる限り、20代全員を取り込みたいですよね。まだ自分が出会っていないだけで、けっこう周りにはいると思うんです。銭湯好きとかもいたりするって。僕はお会いしたことないですけど、菅田将暉くんとか、銭湯好きって言っているので、サウナにもハマってくれるかもしれないですね。
あとは、それこそ映画『東京リベンジャーズ』の撮影があるので、まず最初に取り込むとしたら、そのメンバーたちですよね。全員を取り込んだら、そこからどんどん広めてくれるんじゃないかなと思っています。杉野、匠海、ノブ(鈴木)は既にサウナ―なので…。吉沢亮くん、山田裕貴くん、間宮祥太朗くんとか…。(そうなったら)一大勢力ですよ。僕としては嬉しいです(笑)。
――改めて、聖地フィンランドを訪れることができたことには、どんな思いがありますか?
本場フィンランドを味わっちゃったら「日本で何を求めていけばいいのか」ということを考えたりもしたんですけど、結局行ったら、そうではなく。もっと日本のサウナを知りたいなと思うし、フィンランドもまだ行けてないところがあったり。まだまだサウナを追求したいなっていう気持ちになったんですよね。本場は全然違いました。日本でサウナに行くっていう感覚と、フィンランドの現地の方がサウナに行くっていう感覚は、全く違うもので。僕らが普通にお風呂に入るような、そういう感覚でフィンランドの方はサウナに入っているので「まだまだ自分は甘い」って思いました(笑)。
――フィンランド編は全部で4回ですが、現地のサウナの魅力を伝えることができたという感覚はありますか?
(フィンランドの中でまだ行けていないところもあるので)ちょっと物足りないくらいなのかなって(笑)。見ている方にとっても、僕らもそうですけど、「もう一度フィンランドに行ってみたい」って思えるくらいが、ちょうどいいのかな。でも、フィンランドで伝えられるサウナの魅力は、(4回の放送で)ちゃんと楽しめるんじゃないかなと思います。
フィンランドでは、自然の中のサウナにも行って。都市型のサウナと、自然のサウナと、両極端のサウナに行けました。自然の中のサウナは「味わう・ととのう」っていう感覚。都市型のサウナは、「ととのう」というよりはスパルタなサウナの感覚でした(笑)。サウナにも色々あるんだなあと思いました。
――フィンランドから帰国後には、長野で第5・6回を収録されたんですよね。本場を経験したことで、サウナーとして成長できた実感はありましたか?
ありましたね。2℃の湖に入ったことによって、長野の3~4℃の湖とか川の水が、平気って言ったらウソですけど(笑)、慣れてきたんですよね。日本のサウナ施設にある水風呂は、大体15℃とかそのくらいが基本なんですけど、全然冷たさを感じなくなってしまって、哀しくなっちゃいました(笑)。体が慣れちゃったんでしょうね。2℃って日本では味わえないので、物足りなさを感じたりしています(笑)。
――最後に、もろもろを踏まえたうえで、「サウナー」としての目標をお願いします!!
サウナイベントを、もっといろいろな人を集めてやってみたいと思っているんです。できれば『サウナーーーズ』のシーズン2はやりたいですし、今回参加してくださった皆さん以外にも、サウナ好きの人を集めて、いろいろな他ジャンルのところから。音楽業界・芸人さんとか…色々なサウナ好きの人を集めて、「一大カルチャーの祭典」みたいな感じで、ばーん!!とサウナイベントができたらいいなと思っているんです。
実際にサウナフェスがあるので、それに行っている人たちも、もちろんいるんですけど、サウナフェスとはまた別で。『サウナーーーズ』のサウナイベントを。いろいろなテントサウナとかを出したり、サウナを愛する人たち、サウナに特化した施設の人たちを呼んで、実際にサウナを出していただいて、湖のほとりかどこかでやりたいです(笑)。伝道師ですね。なんでこんなに言っているのか、自分でもわからない(笑)。神がささやいているんでしょうね。「サウナを広めろ」って(笑)。