テレビ東京の人気番組を書籍化した『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(朝日新聞出版)が、きょう19日に発売される。
『ハイパーハードボイルドグルメリポート』は“ヤバい世界のヤバいやつらのヤバい飯”を紹介していく番組。 メディアが通常立ち入らないような世界中の“ヤバい”エリアを取材し、食を通じて各地に生きる人々のリアルをえぐり取ったその内容は、当初深夜の単発放送ながら視聴者に衝撃を与え、大きな反響を巻き起こした。
取材対象は「廃墟に暮らす元人食い少年兵」「マフィアの晩餐会」「カルト教団の村」など。だがその映像の“ヤバさ”は、たんなる危険さやもの珍しさのみにとどまらず、翻って視聴者に“当たり前”や“ふつう”とは何かを淡々と問いかけ、ギャラクシー賞の受賞やゴールデン帯への進出、各種配信プラットフォームで世界展開されるなど、業界内外から支持を集め続けている。
ジャーナリストの田原総一朗氏は、その型破りな取材に「このようなすさまじい番組を、よく放送できたものだ。 クレームを恐れた無駄な番組ばかりがどのテレビ局でも氾濫している中で、 とび抜けて危険な番組である」とコメント。
また、番組ファンを公言するKing Gnuの井口理は「グルメリポートと銘打ちながら『生きるってなんだろう』『人間ってなんだろう』と問いかけてくる番組が今まであったでしょうか。貧しくても、罪人でも、女でも男でも、みんな等しく平等に食べて生きている。おれたちみんな血の通った人間なんだと教えてくれる。 すげー」と称賛している。
本書は、番組の企画から取材、編集まですべてを手掛けたテレビ東京の上出遼平ディレクターが完全執筆。危険地帯取材の驚くべき裏側や、番組本編に収まりきらなかったエピソードを多数収録し、書籍化の構想から足かけ4年での発売となる。
上出氏は「番組の劣化版にだけはならないように心がけたら、番組よりも面白くなった」と胸を張っている。
なお、本書では購入者特典として、帯記載のQRコードから番組完全未公開エピソード「“地上の楽園”モルディブ・ゴミ島飯」編を限定配信する。