俳優・阿部寛主演で2005年7月期にTBS系金曜ドラマ枠で放送された『ドラゴン桜』の続編となる新シリーズ『ドラゴン桜2』(仮)が、今夏、同局系日曜劇場枠で放送されることがこのほど、明らかになった。東京大学の2020年度入学試験合格者発表の日である3月10日に発表された。
原作は、週刊漫画誌『モーニング』(講談社)にて2018年から人気連載中の三田紀房氏による『ドラゴン桜2』。前作ドラマの原作である『ドラゴン桜』(2003~2007年連載/講談社)の10年後を描く続編だ。
ドラマの前作では、倒産寸前・低偏差値の私立龍山高校にやってきた主人公の弁護士・桜木建二が、超進学校に生まれ変わらせようと生徒と共に奮闘する姿を描き、歯に衣着せぬ物言いをする桜木の姿は、受験生のみならず多くの若者に勇気を与えた。また前作で大きな話題となったのが、東京大学合格のための“桜木メソッド”と呼ばれる勉強法。「1日16時間勉強法」を徹底し、物理の公式の実践、卓球やトランプをしながらの計算など、理にかなった勉強法は視聴者を驚かせ、実際にその勉強法を実践した学生も多かったという。
今回、前作から15年の時を経て2020年に『ドラゴン桜2』(仮)を放送するのには理由がある。平成から令和へと時代が移り変わり、大学受験を取り巻く社会的背景も変化の時を迎えた。2019年度をもって「センター試験」が廃止、2020年度には新たに「大学入学共通テスト」が行われることが発表されている。このテストが注目されている点は、今までの知識量の多さを問う問題より、知識の使い方や思考力・表現力を問う問題が多くなると言われていることだ。誰もが初めて受けるテストであり、受験1年目の現役生にも不利にならない。2020年度こそ誰しもが平等に勝負できる時! この受験制度改革に合わせて、今回の続編制作が決定した。
前作に引き続き阿部が演じる主人公・桜木建二は、元暴走族の弁護士。前作で龍山高校を退職してからは、その功績を買われ弁護士として私立大学の経営指導をするべく各地を転々としている。相手が誰でも物怖じせず、歯に衣着せぬ物言いで論破する桜木が今回立ち向かうのは、前作から10年後の龍山高校。偏差値30の学校ながら東大合格者を出した龍山高校だが、桜木が去った後は下降の一途を辿っていた。その窮地を救うべく、再び龍山高校からのオファーを受ける。
前作では「東大クラス」の面々にも注目が集まった。山下智久、長澤まさみ、小池徹平、新垣結衣ら、目覚ましい活躍を見せている日本を代表する実力派俳優陣である。現在1000人にも及ぶ応募の中から選考中であり、今作でもその顔触れに注目が集まることは間違いない。彼らが抱える現代ならではの悩みを描きながら、大人が抱える子育ての悩み、会社での部下へ教育につながるノウハウも描く。
原作者、主演・阿部寛、プロデューサーのコメントは以下の通り。
■原作者・三田紀房
『ドラゴン桜』新作ドラマをお届けできることを、とても嬉しく思います。今の時代はITやSNSをフルに活用した勉強の仕方となり、受験の世界は15年前と比べて激変しています。それでも、子供たちが目標に向かって懸命に努力する姿は変わらない。何が変わり、何が変わらないのか、パート1と見比べるのも面白いのではないでしょうか。日曜日の夜、ご家族ご一緒に楽しんでいただければ幸いです。
■主演・阿部寛
前作から15年経って、再び桜木建二を演じさせていただくこととなりました。この15年で受験生や学校を取り巻く環境は大きく変わりました。当時の常識が、今は通用しません。そんな現代においても、バカとブスほど東大に行け! と、ひとつもぶれることなく生徒を指導する桜木の姿を信じています。今作も桜木なりの最短距離なやり方で、東大合格に挑んでいきます。ぜひご期待ください。
■プロデューサー
パート1が放送された時、阿部寛さん演じる主人公・桜木の型破りながらも、愛情深く生徒に向き合う姿に心打たれたことを、今でも鮮明に覚えています。時代は変わっても、私たち現代人に「人」の力の偉大さを改めて考えさせてくれる人物であり、阿部さんが桜木建二を今回どのように演じるのか、今から楽しみで仕方ありません。2020年ならではの新しい受験ドラマを皆様にお届けできるよう、スタッフ・キャスト一同、頑張りたいと思います。夏の放送を楽しみにご期待ください。
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