俳優の中井貴一が、WOWOWの連続ドラマ『華麗なる一族』(来年放送予定)に主演することが9日、明らかになった。
WOWOW開局30周年記念として制作される同ドラマは、山崎豊子の同名小説が原作。日本が最も輝いていた時代、高度経済成長期が頂点を極め、富と権力獲得への手段として関西の財界で閨閥をはりめぐらす阪神銀行を中心に、その一族である万俵家の繁栄と崩壊を全12話で描く。中井は、阪神銀行の頭取で万俵コンツェルンの総帥である主人公の万俵大介を演じる
これまでに2度ドラマ化され、1974年版では山村聡、2007年版では北大路欣也が演じている万俵大介役に臨むにあたって中井は、「文学史、そして日本映画史・テレビ史にも残る山崎豊子さんの名作『華麗なる一族』幼少の頃、佐分利信さん主演の華麗なる一族を観た覚えがあり、お話をいただいたとき、自分がもうそんな年になったんだと……そのことに驚きました。原作を汚すことのないよう、現代の人があの当時の身分制度の残った社会の在り方、人々のうごめき方が手に取るようにわかるよう、演じてまいりたいと思います」と意気込んでいる。
また、脚本は大河ドラマ『軍師官兵衛』(NHK総合ほか)や『沈まぬ太陽』(WOWOW)などを手掛けた前川洋一。演出は『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』などの西浦正記が務める。