船橋屋は、第三者研究機関と共に進めてきた「くず餅乳酸菌」に関する研究活動の結果、くず餅乳酸菌に免疫細胞(マクロファージ)の活性を高める効果があることを発表した。

  • 船橋屋のくず餅

    船橋屋のくず餅

船橋屋のくず餅の原材料は小麦のでんぷん質を450日発酵させたもので、和菓子唯一の発酵食品。同社は8年前、この「くず餅」を発酵する樽の中に独自の乳酸菌がいることを発見し、第三者研究機関とともに、「くず餅乳酸菌」に関するさまざまな研究を進めてきたという。

その結果、「くず餅乳酸菌」に、病原体や毒素から身体を守る自然免疫(もともと備わっているもの)において重要な役割を果たす「マクロファージ」の活性を高める効果があることが示唆された。

  • 免疫細胞の貪食の様子の観察

    免疫細胞の貪食の様子の観察

「マクロファージ」は大食細胞や貪食細胞とも呼ばれ、病原体を取り込んで消化する。そこで、マクロファージ様細胞をくず餅乳酸菌が存在する状態と存在しない状態で培養してその様子を観察したところ、細胞が異物を追いかけ回しながら貪欲している(≒病原体を食べて消化する)様子が見られ、くず餅乳酸菌を5%添加したほうが貪食している細胞が多く(貪食された異物が多ければ多いほど細胞内が赤く光る)、かつ細胞の移動速度も速い様子も確認された。

また、免疫細胞に刺激を与えると放出されるたんぱく質の量の違いにより、免疫活性度を計測したところ、くず餅乳酸菌を加えた方がたんぱく質の量が多く放出され、免疫活性度が上がっていることも確認。

いずれの研究結果においても、「くず餅乳酸菌が免疫力を高める」といえる結果となった。