女優の上野樹里が主演するフジテレビ系ドラマ『監察医 朝顔』の続編が、夏・秋の2クール連続で復活することが7日、分かった。月9枠(毎週月曜21:00~)で『監察医 朝顔2』と題して放送される。

  • (左から)時任三郎、上野樹里、風間俊介、加藤柚凪=フジテレビ提供

19年夏クールに放送された『監察医 朝顔』は、主人公で法医学者の万木朝顔(上野)と、父でベテラン刑事の万木平(時任三郎)が、遺体から見つけ出された“生きた証”が、生きている人たちの心まで救っていくさまを描いたもの。

同時に、母が東日本大震災に被災し、今なお行方が分からないという悲しみを抱え、刑事の桑原真也(風間俊介)との結婚、娘のつぐみ(加藤柚凪)の誕生を経て、家族とともに少しずつ母を亡くした悲しみを乗り越えていくヒューマンドラマだ。

放送終了後には続編を望む声を含め、1,000件近くも視聴者から称賛の声が寄せられ、復活する『監察医 朝顔2』の舞台は、『監察医 朝顔』ラストの翌年春から幕を開ける。あの頃と変わらない日常を過ごす朝顔たち万木家だったが、あることがきっかけで朝顔は平の代わりに東北へ母の遺体と“生きた証”を探しに行くことになる…。

前作と同様、各話でさまざまな事件と遺体を扱いながら、全話を通して東日本大震災と母の死に朝顔がより深く向き合っていくことなる。そして父娘と、その家族のかけがえのない日々を、2クールだからこそできる丁寧さで、四季の移ろいとともに情感豊かに描き切る。

クランクインは、群馬県某所の一面の銀世界で、家族旅行中の万木家の4人というシーンの撮影。上野は「作品を終えると、普段はなかなかお会いする機会がないので、『監察医 朝顔2』で再び皆さんと集まれることを幸せに思います。本当に実力のある方々なので、前回の自分の反省を生かして、より良い共演ができるように努められたらと思います」、時任は「みなさんとの再会を楽しみにしていますが“じぃじ”役としては特につぐみの成長が楽しみです」、風間は「みんなに会えるのが楽しみなのですが、やはり朝顔、平さん、そして何より、つぐみに会えるのが楽しみです。ちょっと大きくなったつぐみに早く会いたいです」、加藤は「ママとパパとじぃじにずーっとあいたかったよ! つぐみちゃんのあとにいったさつえいのおはなしとかおしえてあげたいの」と、クランクインを控えての心境をそれぞれ述べていた。

この日、久方ぶりの再会を果たし、喜びを分かち合う4人。降り積もった雪を初めて見るのは、この日の撮影が生まれて初めてだという加藤は、特に大はしゃぎだ。そんな加藤を、上野たちは温かいまなざしで加藤を見守り、撮影では芝居を超えたアドリブで、4人とも全身雪まみれになった。

一方で、初めてがゆえに降り積もった雪の上をどうやって歩くか分からない加藤を、何度も上野が抱きかかえて連れて行き、時任や風間が「大丈夫?」と気遣うという一幕も。そんな4人の姿に制作スタッフからは「本当の家族みたい」という声が漏れた。

最後に朝顔たちが手伝いながらつぐみが作った、朝顔の雪だるま、ひときわ大きな平の雪だるま、なぜか朝顔より小さい桑原の雪だるま、そしてつぐみの雪だるまの前で記念撮影が行われ、穏やかで終始、笑顔の絶えないクランクインに。演出の平野眞氏は「雪の中で遊ぶシーンの撮影でしたが何も変わることなくすてきな4人の笑顔がそこにありました」と報告する。

原作書影

続編の話に、上野は「うれしいのと驚きの感情がありました。それから企画の内容をお聞かせいただきまして、いまだ朝顔を通して皆さんに伝えるべき役割があることを確信しました。今では再び朝顔の共演者、スタッフの皆さんと素晴らしい作品作りができることを大変ありがたく思います」といい、「長期の撮影となるので、当たり前のようですが体調管理をしっかりしながら、皆さんと共に作品作りに没頭できたらなと思います。撮影というのは、本当にたくさんの方々のご協力があってできるものなので、感謝をしながら大変な時も支え合って乗り越えていきたいです」と意気込む。

時任は「シーズン1の世界観を大切に、さまざまな人間愛を感じていただけるように頑張ります」と話し、「職業的には特殊な分野の仕事をしている家族ですが、日々の暮らしや生きていくという部分を丁寧に表現できたらいいなと思っています。ご期待ください」とメッセージ。

風間は「前作、放送終了直後から、多くの人たちに、『監察医 朝顔』のみんなをもっと見たいと言っていただきました。僕も、もっとみんなに会いたいと思いました。なので、新シリーズのお話を頂いたときに、皆さんの要望と僕の願い、両方がかなうのがうれしかったです」と喜び、「気合は十分なのですが、みんなが自然に家族や仲間になっていった作品なので、今回も実家に帰るような気持ちでいきたいと思っています」と心境をコメント。「前作より長く皆さんに、『監察医 朝顔』を見ていただけることになりました。この物語が2020年、皆さんの宝物になりますように」と願いを込めた。

そして加藤は「またママとパパとじぃじにあえるってこと!?やったー☆」「ゆずはいっつもノリノリ~♪またおウチでみんなとごはんたべるのたのしみだな~!」と歓喜の様子だ。

他の出演者は後日、発表予定。金城綾香プロデューサーは「2019年に放送が終わった直後から、シーズン1では描けなかった結婚後の5年間も含めて、まだまだ色んなお話を紡ぎたいと思っていました。そんな願いが届き、続編というだけでなく、 “せっかくなら2クールはどうか”と社内から打診を受け、とてもうれしく、考えるよりも先に“やります!”と即答をしたことを覚えています」と話す。

演出の平野氏は「今回は“大切な人の死”というものに対しての考え方、“大切な人の余命”に対してのさまざまな考え方を、主人公の朝顔を通して2クールで表現していきます」と意欲を示している。

2クールの連ドラは、フジでは唐沢寿明主演の開局50周年記念ドラマ『不毛地帯』(09年10月~10年3月)以来10年ぶり。月9では、33年の歴史で初めてだ。また、月9では、現在放送中の『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』、4月クールの『SUITS/スーツ2』に続き、3作連続での続編となる。

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