俳優の矢野聖人が、あす7日に放送される東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『パパがも一度恋をした』(毎週土曜23:40~)の第6話にゲスト出演。多恵子(本上まなみ)の親友でバツイチの女性、高木えみこ(紺野まひる)に恋する勝彦を演じる。
今回の役どころや、今年でデビュー10周年を迎えるにあたり、役者への意気込みなどを語った。
――撮影現場では自然に溶け込んでいらした様子でした。
おっさん多恵子役の塚地(武雄)さんとは以前ドラマで、大垣幹太役の若林時英くんとは舞台で共演したことがありました。知っている方が現場にいたのはとても心強く、とにかく楽しかったですね。
――矢野さんは、2010年に蜷川幸雄氏演出の舞台『身毒丸』主演オーディションでグランプリを受賞。翌年上演の同舞台で若林さんと共演されています。
はい、時英くんは(自分が演じた)身毒丸の義理の弟・せんさく役でした。今回の現場で時英くんに「いくつになったの?」と聞いたら20歳で、あの頃の僕と同い年だなあと。僕もこうしてお芝居を続けて来られたことに感慨深くなりました。時英くんも役者を続けていて、こうした形で再会できてとてもうれしかったです。
――今回演じられた勝彦は、ひと回り以上年上の多恵子の同級生・えみこを懸命に愛する役でした。
最近は年齢的なこともあってか、奥さんがいるような役や、結婚するような役も増えてきています。今回もすごく新鮮な経験でした。
――主演の小澤征悦さんの印象を教えていただけますか?
小澤さんとは同じ作品(映画『エイプリールフールズ』)に出演したことはありましたが、一緒にお芝居をさせていただくのは今回が初めてでした。とても親切な方で、共通の知り合いの役者さんの話を振っていただいたりしてお話させて頂きました。いざお芝居となると、がらっと雰囲気も変わってすごく真摯に取り組む姿を間近でみさせて頂いて、僕も小澤さんの雰囲気にうまく乗っかっていければと思いながら取り組んでいました。
――小澤さんと相談してシーンを作られていた様子でした。 実は初日からアドリブが多くて、「これでいいのかな?」と急にスイッチが入った感じでした(笑)。小澤さんが引っ張ってくださったので、とてもやりやすかったです。
――役作りはどういう風にされましたか?
過激な役、あまりにも自分とかけ離れている役ではない限り、そこまで作り込むことはしません。現場で監督に「こうして欲しい」と言われたことに対して全力で応える方が自分のスタンスに合っている、と気づいてからあまり自分の中では役を固定しないようにしています。
――今年、俳優生活10周年を迎えられるそうですね。
今年の3月で丸10年です。自分の中では節目の年ですが、何か特別なことをしようとは思っていないかな。でもあと2年、自分が30歳になるタイミングは意識していて、ある程度の段階までには到達していたいと思います。それは役の幅であったり、出演本数であったり…。「昨年より充実した年に」と毎年思いながら過ごしています。
――記憶に新しいところでは、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』土岐頼純役での熱演が話題になりました。
自分が初めて大河ドラマに出演するという喜びはもちろんありましたが、あくまでも普段通りに現場に行ってお芝居をした、というイメージが自分の中では強かったのであれほど話題にしていただけるとは夢にも思わなかったです。そういった意味では10年間の経験が積み重なってきているんだと確認できましたし、結果を残せたのなら、今後もまだまだ伸びしろがあるんだなと思えました。
――『パパ恋』第6話、視聴者の皆様にメッセージをお願いします。
僕が演じた勝彦は、少し不器用で誤解されるところもありますが、とても真っ直ぐな男性です。視聴者の皆さんに「勝彦、頑張れ!」と応援しながら観ていただけるとうれしいです。久しぶりのコメディドラマ、とても楽しかったです!