なんということでしょう!? 楽譜が紙を離れて、浮き上がっています。CGでしょうか? それとも手品? もしかして魔法だったりして……? 実はこれ“切り絵”アートなんです。切り絵作家の烏海さん(@_ukai_)がツイッターに投稿した作品に注目が集まっていました。

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ポーランドの作曲家フレデリック・ショパンの『練習曲Opus10-4』の楽譜を切り絵にしてしまったというこの作品。ほぼ「線」と「丸」だけで作られた楽譜で切り絵を作ってしまうとは、想像を超えています。印字をヒョイとつまんだり、手で持ち上げる様子は、もはや魔法のようにさえ見えてきますね。

この写真を見た読者の皆さんからは、「ショパンもびっくりですね」「これすごい!!!」「すごく美しいですね」と称賛する声が。

編集部では、烏海さんに今回の作品を作ったきっかけや、一番苦労した点などお話を聞くことができました。

――楽譜を切り絵にしてしまうという発想、とても驚くと同時に感銘を受けたのですが、制作したきっかけは何でしょうか?

「もともとこの曲(opus10-4)が好きだったことと、『練習曲』と切り絵の『練習』を掛け合わせたら面白いんじゃないかと思った、ということがあります」。

――細かな楽譜を切り絵にしてしまうというところで、もっとも難しい点や、苦労された部分はどちらでしょうか?

「全体的に髪の毛のような細い線で、油断するとすぐ千切れてしまうので、制作には細心の注意をはらう必要がありました。スタッカート(※注:音符を短く演奏することを示す符号で、音符の上下に点のような形でつく) が個人的に難所でした。くっついてほしいです(笑)」。

  • よくよく見ると、スタッカートがギリギリ付いています ※タップで拡大

――烏海さんにとって、切り絵の魅力とはなんでしょうか?

「切り絵の魅力は、紙の上では表せない表現ができるところです。影があり、立体的に浮き出て見えるところは切り絵としての大きな魅力であると思います」。

烏海さんの作品が今回注目されたきかっけのひとつが、現在ツイッターで流行中のハッシュタグ「ツイッターで楽しむ展覧会」。見ているだけでもワクワクが止まらないこのハッシュタグ、気になるかたはチェックしてみてはいかがでしょうか。