春はダイエットに効果的な季節といわれています。温かく過ごしやすい気候に変わることにより、脂肪を溜め込むことが少なくなり、屋外にもでやすく、活動量、運動量が増えることにつながります。今回は、お腹の調子を整え、痩せやすい体づくりに役立つヨーグルトの食べ方をご紹介しましょう。

乳酸菌は痩せやすい体をつくる

発酵によって、糖から乳酸を作る微生物のことを乳酸菌と呼んでいます。人間の体にとって有益な働きをする菌のため、善玉菌と呼ばれることもありますが、ヨーグルト、チーズ、漬物、日本酒など発酵食品に含まれています。乳酸菌は、腸内で、大腸菌などの繁殖を抑えて、腸内菌のバランスを取っています。ダイエットに悪い影響がある便秘、下痢などを防ぎ、便通を整える働きがあるほか、コレステロールの低下、免疫力を高めてがんを予防するなど、さまざまな働きがあるといわれています。

また、ヨーグルトの乳酸菌は、胃酸や胆汁酸などで死滅するものと、生きたまま腸に達するものがありますが、どちらも健康に効果が期待できるといわれています。

ヨーグルトの効果的な食べ方とは

ヨーグルトは調理の手間もなく、そのまま食べられるので、手軽に摂れる食事の一品になります。朝食に利用することも多いでしょう。朝食で食べる場合、ヨーグルトのみでなく、食物繊維やオリゴ糖と一緒に食べるのがおすすめです。食物繊維は、人間の消化酵素で消化することができない物質であるため、便通を整えて、便秘を防ぐ働きがあります。食物繊維の多く含むキウイなどの果物と一緒に食べたり、プルーンなどのドライフルーツ、きな粉などを混ぜたりするのもおすすめです。

オリゴ糖は、整腸作用や腸内細菌を増やす作用があります。オリゴ糖を含むはちみつなどを足して、ヨーグルトと一緒に取ることで、ヨーグルトの栄養を効果的に体に取り入れることができます。

ダイエットには、まずヨーグルトを食べる

ヨーグルトは、食事の前に食べると、肥満予防や老化対策になることがわかっています。ヨーグルトに含まれるたんぱく質には、インスリンの分泌量を増やすGLP-1という腸管ホルモンの分泌を促す作用があります。また、ヨーグルトに含まれる乳酸には、食べたものが胃から小腸に移動する時間をゆっくりにし、小腸での糖の吸収がゆるやかになるため、血糖値の急上昇予防につながります。血糖値の急上昇は、体脂肪がつきやすくなり、肌や骨、血管などの老化が進みやすくなるほか、体内のたんぱく質が糖によって変わり、糖化となって、しわ、たるみといった肌のトラブルの原因にもつながります。ダイエットするなら、食事の初めに食べるのがおすすめです。

食事にもあうおすすめ水切りヨーグルト

フルーツヨーグルトやグラノーラと一緒に、そのまま食べるのもよいですが、食事と一緒にとるのもおすすめです。ヨーグルトをキッチンペーパーや布巾を敷いたざるに流し入れ、冷蔵庫で半日、もしくは重しをのせて水気を切ると、チーズのような食感になります。水切りしたヨーグルトをカットして、サラダに添えてもよいですが、今回は、ヨーグルトディップをご紹介しましょう。

ヨーグルトディップ
<材料>2人分
プレーンヨーグルト  100g
みそ         大さじ1/2
練りからし      適量
オリーブ油      小さじ1/2
ゆで卵        1個
カレー粉       小さじ1/2
マヨネーズ      大さじ1/2
塩          少々
きゅうり        適量
人参          適量
アスパラガス      適量

<作り方>
1:ヨーグルトは1~2時間水切りをしておき、半分にわける。ゆで卵を作り、みじん切りにしておく。きゅうり、人参は食べやすい大きさに切る。アスパラガスは根元を切り落とし、硬い部分は薄く皮をむいて熱湯で色よく茹でて、水気を切っておく。
2:ヨーグルトに、味噌、練りからし、オリーブ油を混ぜ合わせ、小皿に盛ったら味噌ディップのできあがり。もう一方のヨーグルトに1のゆで卵、カレー粉、マヨネーズ、塩を加えてよく混ぜ合わせ、小皿に盛ったらカレーディップのできあがり。
3:1の野菜に2のディップを添えて盛り付け、いただく。

<ポイント>
ヨーグルトと食物繊維もとれる野菜も一緒にとることで、ヨーグルトを効果的に取り入れることができます。食事のバランスを整えながら、ヨーグルトを食べ、続けることで腸内環境を整えていきましょう。