神戸港クルーズ船「ルミナス神戸2」を運航するルミナスクルーズは3月2日、神戸地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監視面令を受けたと発表した。帝国データバンクによると、負債額は約12億4,300万円。

新型コロナウイルスで多数のキャンセル発生

  • ルミナスクルーズトップページ(出典:ルミナスクルーズWebサイト)

ルミナスクルーズは、国内最大級のレストランシップ「ルミナス神戸2」によるレストランクルーズ事業を展開してきた。しかし、2018年6月の大阪府北部地震、同年7月の豪雨、9月の台風21号と自然災害が続き、翌2019年も台風による運航中止が相次ぐ一方で、燃料価格の高騰により資金繰りが悪化していた。

同社はインバウンドへの依存は低いものの、2020年1月以降、新型コロナウイルスの余波とみられる多数のキャンセルが発生。このまま現状を放置すれば、債権者に多大な迷惑をかけることになるため、民事再生手続開始の申立を行うことを決定したという。

なお、同社は民事再生申立に先立ち、神戸港クルーズ船「コンチェルト」を運航する神戸クルーザーの100%株主であるファースト・パシフィック・キャピタルより、事業再生の支援表明を受けている。「ルミナス神戸2」は2日から運休しているが、既に予約している人などに対しては、「コンチェルト」が振替プランを用意し、クルーズサービスを提供する。