JR九州、西日本鉄道、西鉄バス北九州は3月14日のダイヤ改正に合わせ、JR下曽根駅(北九州市小倉南区)周辺から小倉地区への公共交通の利便性向上を図るため、下曽根駅までのバスアクセス向上や列車・バス相互の情報案内の強化、待ち合い環境の充実などに取り組むと発表した。

  • 日豊本線の普通列車(小倉行)

JR九州と西鉄は、利用者目線での「利便性の高い輸送サービスの実現」をめざし、2019年秋から連携して実施可能な取組みを検討しており、すでにMaaS分野(my route)での連携を進めている。利便性の高い公共交通ネットワークの構築に向けた第1弾として、今回の取組みが実施される。

バスアクセス向上策として、沼・吉田エリアから下曽根駅まで新たに直通で行ける系統を新設するほか、弥生が丘エリアからのバスを増便する。下曽根駅に結節するすべてのバスにおいて、できる限り列車の時刻に合わせたダイヤ調整を行うことにより、列車に接続する便が大幅に増加する。とくに利用の多い16~18時台の列車には、ほぼすべてのバスが列車に接続し、帰宅時間帯の利便性が向上するという。

相互の情報案内の強化に関して、バスから列車に乗り継ぐ利用者に対し、バス車内の運賃表示モニター上で列車時刻の案内を実施する。列車からバスへの利用者向けには、下曽根駅の構内に最寄りバス停の時刻表とバス接近情報を表示する案内モニターを設置するともに、バス停の案内サインを新たに設ける。

待合環境の充実も図り、駅構内にバス待合用のベンチを増設する。あわせて現在、北九州市が下曽根駅北口駅前広場の整備を実施しており、整備完了後には北口周辺に点在しているバス停をできるだけ駅前広場付近に集約していくことを検討しており、これにより、さらなる利便性の向上につなげたいとしている。

その他、3月14日から6月30日の期間に下曽根駅でICカード「SUGOCA」「nimoca」の電子マネーを使い、バスと列車を同一日に乗り継いだ利用者を対象に、1回の乗継ぎごとに20ポイント(JRキューポ・nimocaポイント)を付与するサービスも実施する。