NICE TO MEET YOU「ネーミングデザイン」

自分が生まれたときの写真で、病室の壁にひときわ目立つ色味で自分の名前である「隼」の文字が描かれたポスターが貼られているものがあります。父親は美術教師で彼の得意とするレタリングの技法で作られた代物だということを後に知らされました。子どもの頃から、思い出アルバムを眺めるたびにこのポスターは目に入って来て記憶として印象深く残っていたため、自分が子どもを授かったときには、同じように病室に子の名前を飾ろうと決めていました。

自分の長男は「謡(うた)」と名付けました。命名までのプロセスをざっと説明すると、まずはドラマのように自分の両親に名前の候補を挙げてもらうも、正直ピンと来るものがなくお断りする(お父さん、お母さん、その節はすみません)→少し暗礁に乗り上げかけたとき、当時すでにお子さんがいる先輩夫婦から「名前は画数から選ぶのが良いぞ。だって、その子が大きくなって、自分も経験がある ”名前の画数占い” をやったときに良い画数です!と言われた方が嬉しいだろ。名前は親が子に与える最初で最高のプレゼントなんだから」というアドバイスにピーン!と来て、そこからは良い画数を優先事項としました。