Huaweiは24日(現地時間)、スペイン・バルセロナで新製品発表会を開催しました。本来であればモバイル関連の世界的展示会「MWC 2020」が開催されているバルセロナですが、新型コロナウィルスのために展示会自体が中止となり、各社が予定していたイベントをキャンセルする中、唯一予定通りの開催にこぎつけたのがHuaweiです。
こうしたことから欧州メディアのみが取材する中、ほぼ唯一、欧州外から参加したのが日本メディアということです。10人ほどのフリーランスが、渡航のキャンセルをせずにバルセロナを訪れていたため、Huaweiの発表会にも参加することができました。
発表会のステージは無人、録画を上映
登壇したのは、Huawei Consumer Business GroupのCEOであるRichard Yu氏。2月初旬から欧州に来ていた同氏は、本来であればMWCにも参加できるはずでしたが、今回は現地にはいるものの、プレゼンテーションの様子を録画した動画を放映するという形での発表会となりました。
例年、スマートフォンのフラッグシップを3月に発表してきたHuawei。今回は折りたたみスマートフォン「HUAWEI Mate Xs」や5G対応タブレットの「MatePad Pro 5G」、ノートPCの「MateBook X Pro」などが発表されました。
米中摩擦に翻弄されつつも「シェア拡大」
Richard Yu氏は冒頭、同社が米国と中国の政治的摩擦に翻弄されている現状で、パートナーや顧客、メディアがサポートし続けてくれている点に感謝を表明。2019年は利益が対前年比18%増となる8,500億元を達成し、スマートフォンのマーケットシェアは世界2位となる2億4000万台以上を出荷。同16.8%の成長だったとアピールします。
PC事業でも出荷台数は200%以上増加。ウェアラブル端末は170%増、ワイヤレスイヤホンも200%以上の増加だったそうです。2019年の研究開発費は15億ユーロ以上。2018年は12.74億ユーロで世界5位でしたが、当時2位のSamsungが14.83億ユーロだったため、それを上回る研究開発をつぎ込み、イノベーションの拡大に努めてきたといいます。
5G時代はパートナーと「AIライフ戦略」
2020年の鍵となるのは5Gです。5G対応スマートフォンの出荷数は1月からの累計ですでに1,000万台を突破。先月比では39%の増加だったそうです。この5G時代の戦略としてYu氏が紹介するのが「AIライフ戦略」と名付けた「1+8+N」戦略です。
1はスマートフォン、8はAR/VR、タブレット、PCなどのHuawei製品、そしてNは各種サービスやパートナー製品で、1と8を繋ぐHUAWEI Share、それをNと繋ぐ4G/5Gなどのネットワーク、というもので、これによって「AIライフ」の実現を目指します。
その中で発表されたのがHUAWEI Mate Xs。前モデルのMate Xは、タブレットモードでは厚さ5.4mm、スマートフォンモードでも11mmとなり、ライバルのGalaxy Foldよりも薄型でありながら、画面サイズは8インチと大きい点や5Gに対応していた点をアピール。「限界をさらに超える」として紹介されたのがMate Xsでした。