2020年2月15日に東京・港区の土佐料理「祢保希(ねぼけ)」赤坂店にて、司牡丹酒造とコラボレーションした一日限定の食味会が開催された。

  • 食味会は土佐料理と日本酒のマリアージュが存分に満喫できるものとなっていた

土佐料理と日本酒のマリアージュを愉しむ

「祢保希 赤坂店」は、赤坂で土佐料理発祥の店として創業100年以上の歴史をもつ、土佐郷土料理専門店。以前から高知県の酒造会社、酒のメーカーとコラボした食味会を開催しており、今回「司牡丹酒造」とはコラボ食味会はじつに3年振り。予約は即日満席となる大人気で、当日は開始時刻前から多くに人が席について食味会の開始を待っていた。

  • 司牡丹酒造 竹村昭彦社長の音頭で乾杯!

当日の料理は、同店の調理長が1カ月以上試行錯誤を重ねて考案した特別献立となっており、先付から甘味までの9品を用意。「司牡丹酒造」の9種類の厳選された銘酒とのマリアージュを楽しめるものとなっていた。柚子の香り豊かなお椀「蕪の摺り流し」や、21キロもの大きな長崎県産のクエ(真九絵)のうす造り「天然活け〆真九絵 うす造り」、名物の「炭火焼 鰹塩たたき」等が目を引く。たたきは一本釣りした2.5キロの鰹を使用。いつもはポン酢が用意されるそうだが、この日は「土佐の塩丸」というミネラルたっぷりの天日塩で食すようになっていた。また、契約農家から直接仕入れた「直七(なおしち)」の搾汁も使われている等、土佐の食材をとことん活かした料理が際立つ。また、「和牛の司牡丹吟醸焼き」は司牡丹酒造の酒粕と麹を使用して漬け込み、柔らかく薫り高い一品となっていた。

  • 長崎県産クエのうす造り「天然活け〆真九絵 うす造り」

  • 名物の「炭火焼 鰹塩たたき」に合わせる厳選銘酒は「船中八策・しぼりたて 超辛口・純米生原酒」

貴重な厳選銘酒「袋吊り搾り」とは

こうした料理に合わせる厳選銘酒の中で、目玉となったのが、「袋吊り搾り」。挨拶に立った司牡丹酒造の竹村昭彦社長によると、日本酒を造る行程で最後に酒を搾るときには、機械で搾ったり、昔ながらの圧搾機で搾る方法などがあるが、一番究極の方法がこの「袋吊り搾り」なんだとか。日本酒がまだ酒と酒粕に分類されていない「もろみ」の状態を袋に詰めて吊るし、もろみ自身の重みと重力のみでポタポタと一滴一滴、しずくが垂れてくるという方法だ。

  • めったに見ること、飲むことができない貴重な「袋吊り搾り」が会場にお目見え

この日は、食味会の会場にて、実際に「袋吊り搾り」された日本酒「袋吊り今搾り しぼりたて薄にごり純米吟醸生原酒」が振舞われ、お客さんはみなグラスを持って行列を作っていた。尚、この「袋吊り搾り」は、酒税法違反にならない方法で行われている。

  • 「袋吊り今搾り しぼりたて薄にごり純米吟醸生原酒」

  • 「袋吊り搾り」された日本酒はその場でお客さんに振舞われた

趣向を凝らした土佐の郷土料理と、普段はなかなか口にできない日本酒の数々で、お客さんはみな満足そうに特別な一夜を楽しんでいた。「祢保希 赤坂店」では、今後もこうした酒造会社、メーカーとのコラボで食味会を開催する予定とのことなので、今後はどんな内容になるのか注目しよう。

●information
土佐料理 祢保希 赤坂店
東京都港区赤坂3-11-17
営業時間
【月~金】
ランチ11時30分~14時 ディナー17時~22時30分(L.O.21時30分)
【土】ディナー16時~21時30分(L.O.20時30分)
休:日祝