JR東日本はこのほど、山手線の駅・車内において、車いす利用者のための環境整備に取り組むと発表した。山手線を走行する列車の6号車4番ドア付近の床面に、「ドアの前は広くお空けください」との案内表示を表記。ホーム床面とホームドアの一部に、障害者マークと「ホームと列車のすき間をせまくしています」と表示する。

  • 車内イメージ

  • 車内床面表示イメージ

  • ホーム床面とホームドアの表示例

  • ホーム床面とホームドアの表示イメージ

従来は車いす利用者が乗車する際、降車駅への連絡を行った上で係員が乗車時・降車時ともに介助していたが、7月1日以降、降車時の介助を本人が希望しない場合は降車駅への連絡を省略する。降車駅での人員手配を待つ必要がなくなるため、乗車駅での待ち時間を短縮できる効果があるという。

ただし、国土交通省の「鉄道駅におけるプラットホームと車両乗降口の段差・隙間に関する検討会」が昨年まとめた、車いす利用者が介助なしに乗降しても安全とされる目安に適合する駅で降車する場合が対象となるため、一部の駅では降車時に係員による介助が必須となる。JR東日本は、「今後の駅改良工事等の進捗により、対象外の駅のホーム乗降口においても目安値に合った場合には、対象駅に順次追加いたします」と説明している。