HTCは2月20日、VRヘッドセット「VIVE Cosmos」に新しいフェイスプレートを組み合わせた新エディション「VIVE Cosmos Elite」「VIVE Cosmos Play」「VIVE Cosmos XR」を発表した。
VIVE CosmosシリーズはVIVEシリーズのコンシューマ向け製品で、モジュール式フェイスプレートを変えることで機能拡張やアップグレードに対応できるのが特徴。リアルRGBディスプレイを搭載し、解像度は2,880 (片目1,440)×1,700ピクセル。リフレッシュレートは90Hz、視野角は最大110度。現在販売されているCosmoにはインサイドアウトトラッキングに対応するフェイスプレートが組み合わせられており、外部センサーを使わない手軽なVR体験を楽しめる。
Cosmos Eliteには「External Tracking」フェイスプレートがプリインストールされ、SteamVRベースステーション1.0×2とViveコントローラ×2が同梱される。External Trackingフェイスプレートは、ベースステーションを用いたトラッキングにCosmosヘッドセットを対応させ、広い範囲でより高精度なトラッキングを可能にする。「Pistol Whip」や「Superhot」「Audica」のような正確な操作が求められるゲームタイトルを遊ぶのに適したエディションだ。価格は899USドル、第1四半期の発売を予定している。また、第2四半期にExternal Trackingフェイスプレートを単体アクセサリとして発売する。価格は199USドル。
Cosmos Playは、エントリー向けのVR体験やアプリ、または商品説明や仮想ミュージアムといったコストを抑えたい用途に適したエディションになっている。VIVE Cosmosが6つのインサイドアウトトラッキング・カメラであるのに対して、Cosmos Playはフェイスプレートのカメラが2つ少なく、合計4つ。また、ステレオヘッドホンも省かれている。
Cosmos PlayによるVR体験は限られるものの、VR初心者がCosmos Playから始めて、フルレンジのフェイスプレートやExternal Trackingフェイスプレートを追加して後からアップグレードすることが可能。価格がポイントになるが、現時点で価格と発売日は不明、「数カ月中に発表」としている。
XRは、VR (仮想現実)、MR (複合現実)、AR (拡張現実)の総称として使われている。そのXRを冠するCosmos XRは、前面にパススルーカメラを搭載し、最大100度の視野で、外界の映像と仮想コンテンツをシームレスに融合させることが可能。VRヘッドセットであったCosmosシリーズの新たな展開になる単体エディションだ。ゲーム開発者カンファレンスGDC (3月16日〜20日、米サンフランシスコ)で詳細を明らかにする予定で、まずは第2四半期に開発者向けエディションとして提供する。