ワーク・ライフバランスは2月19日、「働き方改革に関するアンケート」調査の結果を発表した。調査は2019年11月28日~29日、20歳~70歳の男女330名を対象にインターネットで行われた。
調査によると、「働き方改革がうまくいっていなくて悩んでいる」という人は32.0%。うまくいっていない理由を尋ねたところ、「数字追求型となり、現実的でない目標値を設定」(46.1%)、「働き方改革=残業削減と認識し、残業削減以外の施策をしていない」(37.3%)、「現場社員が必要性などを理解していないから」(27.5%)、「社内調査や分析で終わっている」(23.5%)などの理由が上位に並んだ。
一方、「働き方改革がうまくいっている」(33.9%)と答えた企業の成果についてみると、「従業員満足度が向上した」が45.4%、「業績が向上した」が38.9%という結果に。残業削減のみにとどまらず、従業員の満足度向上や業績向上にまで繋げられることが判明。
さらに、働き方改革がうまくいっている企業の6割が「コミュニケーション・社員同士の懇親の場づくり」に取り組んでいる一方、うまくいっていない企業は4割にとどまり、働き方改革を成功させるには、互いに理解を深め尊重し、一緒に考えるなどの対人関係の質を向上させることが有効であることが伺える結果となった。
次に、「あなたの会社に、働き方改革の担当者はいますか?」と質問したところ、「専任担当者がいる」(42.3%)、もしくは「今後担当をおく予定」(19.4%)と、約6割の企業が働き方改革を重要視しており、本格的に取り組む実態が読み取れた。
また、働き方改革に関する来期の予算を確保している企業は全体の約4割を占め、確保していない企業(約3割)を上回る結果に。さらに、約1割の企業は1,000万円以上の予算を用意していることから、働き方改革の本格化・規模の拡大が進んでいることが伺えた。
なお、予算について「わからない/答えられない」が30.1%見受けられたが、同調査では、働き方改革担当者以外も調査対象者となっていることから、予算について把握していない割合が高かったと推測されるとのこと。
最後に、2020年に働き方改革の一環として取り組みたいことを聞くと、「風通しの良い職場環境作り」「"隠れ"残業の根絶」「シニア世代の活躍」が上位にあがった。