東京メトロ半蔵門線にて、ドローンを活用したトンネル検査が開始されている。これと並行して、操縦者を必要としない自律飛行型ドローンの開発にも着手するという。
ドローンを活用した検査は半蔵門トンネルの開口部と立坑、トンネル上部で実施。トンネル内はGPS電波が届かず、構造も複雑であるため、自社で育成したドローン操縦士が操縦する。検査に用いるドローンは、幅22cmの機体を直径40cmの球形フレームにセットした形状で、全体の重量は1.15kg。
ドローンの導入により、これまで目視で行っていたトンネル内の高い場所にある構造物の状態をより効果的に確認できるようになる。検査データを蓄積することで、今後はより精度の高いトンネル検査が可能になるメリットもあるという。
本郷飛行機との協働により、自律飛行型ドローンの開発にも着手。壁や地面の特徴をとらえて姿勢変化や移動距離を計算する画像認識技術や、障害物との衝突を回避しながら自らの飛行計画を設計するAI技術を活用し、GPS電波の届かないトンネル内での自律飛行をめざす。活用シーンに対応したドローン機体やセンサーの開発にも取り組み、各種業務への導入を図るとしている。