LINEが運営するスマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」は、スマホ・モバイル決済サービスの認知、利用シーンや普及状況に関する調査結果を発表した。
調査によると、金融関連サービスのうち「スマホ・モバイル決済」の認知が、全体で77%と最も高い結果になった。2019年の67%と比較しても増加したことがわかる。性別、年代別でみても、すべてのカテゴリーでスマホ・モバイル決済サービスの認知が高まっていた。なかでも20~40代の女性の認知は8割を超える結果だった。
金融関連のサービスで利用しているものについて聞くと、スマホ・モバイル決済以外の「送金サービス」「資産管理アプリ」「投資アプリ」などが10%未満であるのに対し、「スマホ・モバイル決済」は41%。2018年が19%だったのに対し、倍以上に成長した。また性別、年代別にみても、20代から60代までのすべてのカテゴリーにおいて、スマホ・モバイル決済の利用が大きく伸びていることがわかった。
スマホ・モバイル決済を利用したきっかけとしては、各社スマホ・モバイル決済サービスの「キャンペーン」や、10月の増税施策である「キャッシュレス還元」が大きな理由になっている傾向が見られた。
男女別で見てみると、特に女性は「キャッシュレス還元施策のため」の割合が男性より高く、男性は女性よりも「現金を多く持ち歩くのが嫌だった」という理由が多かった。
普段の支払いに関する質問に対しては、2018年と比較して「現金払い派」が9ポイント減少した一方、「スマホ・モバイル決済派」は25ポイント増加した。
年代別にみると、「現金払い派」は、クレジットカードやスマホ・モバイル決済サービスを利用していない10代、20代の年代がメイン。30代から60代では、「現金払い派」よりも「カード払い派(※クレジットカード、交通系ICカードなどを含む)」が上回った。全世代で3位にランクインしている「スマホ・モバイル決済派」は、特に30代の利用がほかの年代より高い。
スマホ・モバイル決済で重視する点について聞いたところ、20代、30代は「お得な特典」が付いているか、「ポイント還元率」がいいかを重視し、40代、50代は「セキュリティ面」をもっとも重視していることがわかった。60代はセキュリティ面に加えて、「入金・チャージが簡単なこと」を重視しているとの結果になった。