IIJは1月19日(大阪)と1月18日(東京)、トークイベント「IIJmio meeting #26」を開催した。前半は、今やMVNOでも大手として知られるIIJmioだが、そもそも「IIJって何やってる会社?」という根本的疑問について答え、後半は5Gと並んでホットな話題である「プライベートLTE」についてのディープな解説が行われた。東京会場のレポートをお届けする。

  • 1月19日(大阪)と1月26日(東京)に開催されたIIJmio meeting #26

冒頭、前回からの約3カ月でIIJmioに起きた変化を紹介する「IIJmio Update」では、新規取り扱い端末などを紹介。ちょっと面白いところでは、NTTドコモ時代に法人向け端末として販売されたガラケー「N-07E」の中古端末がラインナップに加わった点。LTEではなく3G(W-CDMA)でデータ通信不可、通話とSMSのみというかなり限定された仕様で、回線もタイプD専用だが、月額920円(税抜き)の「IIJmioケータイプラン」との併用で、とにかく安く通話さえできればOK、という場合に最適な端末になる。端末価格も税抜き4,980円(210円x24回払い)と格安なので、とにかく連絡用に1台ほしい、という人にぴったりではないだろうか。機器調達担当者の努力と創意工夫がうかがわれる1台だ。

  • N-07Eは2013年発売の法人向け専用モデル。ベースはN-03D。N-03Dにはない無線LAN(IEEE802.11b/g/n)や企業内IP内線システム「PASSAGE DUPLE」に対応している。端末コレクターの方にも魅力的では?)

また、契約中のSIMをプラン別に分割できる様になった。たとえばこれまでファミリーシェアプランで3枚+追加1枚だったところを、「ファミリーシェア2枚」+「ミニマムスタートプラン+追加1枚」といったように分割できる。逆に、分割されていたプランの統合もOKだ。

  • たとえばこれまで学生で親が子供の料金も支払っていた場合、子供が就職したのをきっかけにファミリープランから独立させたい、といったケースに有効だ

残念ながらここからもう1歩先、契約の名義変更がまだ非対応。基本的に窓口のない、Web契約が前提のシステムだけに、本人確認等の手間もあってなかなか難しいのだという。対応に向かって前向きに開発を進めているとのことなので、今後に期待したい。

もう1つ、光回線サービス「IIJmioひかり」でこれまで月額800円だった「IPoEオプション」が、1月より無償提供になっている。IPoE(IP over Ethernet)はPPPoEに変わる新しい接続方式で、簡単に言えば、利用者宅からNTTのネットワークまでの間の通信速度が「PPPoEより高速になり得る」接続方式となる。

  • IPoEではPPPoEのボトルネックとなっていた機器を使わないため、大容量で高速な通信が可能になる

昨今は動画配信等によりトラフィックがどんどん急増しており、今後はIPoEを普及させたいという意図もあり、今回思い切ってオプション代を取らないことに決めたという。IPoEについては、採用した結果、スループットが劇的に改善したという話もネットで散見され、かなり期待できそうだ(原理的にもボトルネックになっているPPPoEを使わないのは正しい)。IIJmioひかりをご利用の場合はぜひ検討してほしい。