“英国貴族の婚活パーティ”がコンセプトの完全オリジナルの正体隠匿系カードゲームを番組化した『人間性暴露ゲーム 輪舞曲~RONDO~』の第2弾が、フジテレビで14日(25:25~26:25 ※関東ローカル)に放送される(FODでは、7日24:00~から毎週金曜に全8回配信)。

前回の放送では、あの指原莉乃が意外にもこのゲームの駆け引きに付いていけず「考えすぎて、相当疲れた」と大苦戦。普段のバラエティでの立ち回りでは見せない表情に、SNS上でも大きな話題となった。

この異色の番組は、どのように誕生したのか。企画・演出・チーフプロデューサーの木月洋介氏に話を聞いた――。

  • 『人間性暴露ゲーム 輪舞曲~RONDO~』に出演する指原莉乃

    『人間性暴露ゲーム 輪舞曲~RONDO~』に出演する指原莉乃 (C)フジテレビ

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●基本ルール
・5人のプレイヤーに「独身」「独身」「既婚者」「魔女」「借金王」の配役カードを配り、全員が独身を装う中、本物の独身を見抜いていく
・トークテーマに沿って会話をしながら、他のプレイヤーの配役を探る
・執事が配ったカードの番号に沿ってプロポーズ。最多投票を受けた人が結婚の権利を得られ、以下が勝利条件となる
 ○独身と独身が結婚 → 独身チームの勝利(幸せな結婚)
 ○独身と既婚者が結婚 → 既婚者チームの勝利(偽装結婚)
 ○独身と借金王が結婚 → 借金王チームの勝利(財産を盗られる)
 ○独身と魔女が結婚 → 独身チームの勝利(魔女の正体を明るみにする=「魔女狩り」)
 ○既婚者と魔女、既婚者と借金王、魔女と借金王が結婚 → 独身の勝利(独身に不幸が訪れなかったため)

※詳細や戦略のポイントは、番組ホームページに掲載

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■『ヘキサゴン』初期や『ヌメロン』の系譜

フジテレビでは、クイズの不正解者を当てる『バッテンクイズ HEXAGON~ヘキサゴン~』(『クイズ!ヘキサゴンII』の前身)や、対戦相手が選んだ3つの数字を推理する『Numer0n(ヌメロン)』など、参加者が対面しながら進行する心理ゲーム番組が人気を博してきた。この系譜を受け継ぐ「フジテレビが新しく作るオリジナルカードゲーム」の企画化を、バラエティ番組を制作する第二制作室の佐々木将部長から打診された木月氏。

「それを考えていたら偶然、人狼やボードゲームが好きで現在大学教員に就いている高校・大学時代の同級生から『こんなゲームを作ったんだけど、テレビ向きじゃないか?』という連絡が来たんです」と、まさかのタイミングでアイデアが飛び込んできた。

ただ、「オリジナルのルールは独身、既婚者以外にも執事やメイド、サイコパスなど役職がたくさんあり、そのまま使うには複雑すぎるものでした」。そこで、これを地上波のテレビ番組にするため、その同級生と共にアレンジに着手した。

  • 企画・演出・チーフプロデューサーの木月洋介氏

■シミュレーションのたびに抜け道が…

最大15人向けだったルールを5人向けに特化し、「誰がどれだけ他の人の役を知っているか」や勝利条件をすべて組み直した。それに伴って変化する各チームの強さを調整し、弱くなった独身チームに「タレコミ情報」を付与したり、「あぶり出し」を導入したりするなど、ゲームバランスを保つのに腐心したという。

「ADさんと何回も一緒にシミュレーションするんですが、いろんな抜け道が生まれてしまうので、3カ月くらいかけてルールを変えていきました。また、ADさんが実演するVTRとともに企画書を提出したので、VTRを何度も編集し直すなど、企画を通すまでに本当に時間がかかりましたね」

『輪舞曲』というタイトルと、「婚活」「貴族」というコンセプトは最初からあったそうで、「あまりそういうゲームが他になかったので、いいなと思ったんです。それに、『人狼』のように、プレイヤーが途中でいなくなってしまうというのもないので、テレビ向けだなと考えました」と手応えがあったことから、一筋縄にはいかない企画化も乗り越えられたようだ。