Dynabookは、16.1型ディスプレイを15型相当のボディに搭載したA4型ノートPC「dynabook T9」を11月7日に発表、12月中旬から販売を開始しました。価格はオープンプライスで、店頭予想価格(税別)は210,000円台半ばです。

dynabook T9は、ラインナップの「プレミアム機」に位置づけられています。CPUは第8世代(Whiskey Lake)の「Core i7-8565U」と旧型ですが、メモリは16GB、ストレージはSSD 256GB+HDD 1TBと基本スペックが充実し、光学ドライブとしてブルーレイディスクドライブを搭載するなど、幅広く活用できるモデルに仕上げられています。今回、スペック詳説、外観チェック、パフォーマンス検証などを中心にレビューします。

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    dynabook T9

■試用機の主なスペック [製品名] dynabook T9 [CPU] Intel Core i7-8565U(4コア8スレッド、1.80~4.60GHz) [メモリ] 16GB PC4-19200 DDR4 SODIMM(2スロット、空きなし) [グラフィックス] Intel UHD Graphics 620(CPU内蔵) [ストレージ] 256GB(NVMe接続)、1TB SATA HDD [光学ドライブ] ブルーレイディスクドライブ [ディスプレイ] 16.1型フルHDノングレア(1,920×1,080ドット、16:9、IPS、LEDバックライト、輝度300cd/平方メートル) [OS] Windows 10 Home 64bit版 [インタフェース] USB Type-C 3.1 Gen1(左側面×1、USB Power Delivery対応)、USB Type-A 3.0(右側面×2、左側面×1)、HDMI(右側面×1)、SDメモリーカードスロット(前面×1)、ヘッドセット端子(右側面×1)、約92万画素Webカメラ、Windows Hello対応顔認証カメラなど [バッテリー駆動時間] 約9時間(JEITA 2.0) [本体サイズ/重量] W379.0×D256.5×H23.7mm / 約2.4kg [店頭予想価格(税別)] 210,000円台半ば

初めてのノートPCにピッタリな装備、長く使えるバランスのいいスペック

dynabook T9はCPUに「Core i7-8565U」(4コア8スレッド、1.80~4.60GHz)、メモリに16GB(PC4-19200 DDR4 SODIMM)、ストレージに256GB(NVMe接続)のSSDと1TB(SATA接続)のHDDを搭載しています。CPUは最新世代ではありませんが、Core i7という上位CPUであり、メモリとストレージも十分な容量です。特に、ストレージが256~512GBのSSDのみだと、動画や写真をたくさん保存しているとアッという間にいっぱいになってしまうので、現時点でバランスのとれた構成と言えます。

液晶ディスプレイは16.1型フルHDノングレア(1,920×1,080ドット、16:9、IPS、LEDバックライト、輝度300cd/平方m)を採用。16.1型の画面サイズとフルHD解像度は、アンバランスに感じるかもしれません。個人的には、テキストのドット感さえ割り切れれば悪くない選択だと考えます。

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    ディスプレイは16.1型フルHDノングレア(1,920×1,080ドット、16:9、IPS、LEDバックライト、輝度300cd/平方メートル)

いまや光学ドライブを搭載しているノートPCは少数派となっていますが、dynabook T9のブルーレイディスクドライブは映像コンテンツの鑑賞や、音楽CDの取り込みなどに重宝する装備です。最近では、動画配信サービスで映画を観ているユーザーが増えていますが、これまで公開された映像コンテンツをすべてをネット配信で観られるわけではありません。過去に発売されたレアなDVD、ブルーレイソフトを観るために、光学ドライブは必須の装備です。

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    HDDを安全に利用するための「HDDプロテクション」機能を搭載。初心者には安心感の高い機能です

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    光学ドライブでDVDやブルーレイソフトを再生可能。また、DVDスーパーマルチドライブ機能も持っているので、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW、DVD-RAMにデータを書き込めます

もうひとつうれしいのは、オフィスアプリ「Microsoft Office Home & Business 2019」がプリインストールされ、マウスを同梱していること。また、取り扱い説明書は56ページとページ数が少なめですが、使い方、メモリの増設、初期化方法、トラブルシューティングが細かく解説されています。購入するとき、トラブルに遭遇したとき、そしていつか本製品を手放すときに、紙の取り扱い説明書は役立つはずです。

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    マニュアルには要所に詳細なイラストが添えられており、初心者にもわかりやすい構成になっています

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    dynabook T9の同梱品

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    ACアダプター(実測約175cm)と電源ケーブル(実測約50cm)

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    ACアダプターの仕様は入力100V~1.3A、出力19V/2.37A、容量45W

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    標準で同梱されるワイヤレスマウス。底面の電池カバーを開くと、PCに接続するためのUSBドングルが入っています

16.1型画面と光学ドライブを搭載しつつスリムなボディを実現

dynabook T9の本体サイズはW379.0×D256.5×H23.7mm、重さは約2.4kg。16.1型ディスプレイと光学ドライブを搭載していることを考えれば、比較的スリムに仕上げられています。なお、本体はカラーは今回試用したスタイリッシュブルーのほかに、サテンゴールドが用意されています。

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    本体天面。よく見ると「dynabook」のロゴが細かくプリントされています

インタフェースは、USB Type-C 3.1 Gen1(左側面×1、USB Power Delivery対応)、USB Type-A 3.0(右側面×2、左側面×1)、HDMI(右側面×1)、SDメモリーカードスロット(前面×1)、ヘッドセット端子(右側面×1)、ギガビット(10/100/1000)LAN×1(右側面×1)と、新旧の端子を装備。ワイヤレス通信機能としては、IEEE 802.11 ac/a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 5をサポートしています。

キーボードは、キーピッチ19mm、キーストローク1.5mmの日本語106キー仕様。Enterキーの右にテンキーが密接していますが、Enterキーの横幅が広いため、今回試用したかぎりでは誤入力することはなかったです。また、タッチパッドはダイビングボード構造が採用され、面積は実測106×66mmと広く確保されています。Windows 10の各種ジェスチャーも操作しやすいタッチパッドです。

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    本体底面。左下にあるのはメモリカバーです

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    本体前面。中央やや右寄りにSDメモリーカードスロットを装備

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    本体背面。中央やや左寄りに冷却口が設けられています

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    本体右側面。左からヘッドセット端子、USB Type-A 3.0×2、ブルーレイディスクドライブ、ギガビット(10/100/1000)LANが配置

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    本体左側面。左から電源端子、セキュリティーロックスロット、HDMI、USB Type-C 3.1 Gen1(USB Power Delivery対応)、USB Type-A 3.0が用意

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    16.1型ディスプレイを搭載するために従来モデルより狭額縁化

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    JIS配列準拠の106キーのキーボードを採用

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    キーピッチは19mm

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    キーストロークは1.5mm。キートップは快適な打ち心地を実現するため中央に0.2mmのへこみが設けられています

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    ディスプレイ上部には約92万画素のWebカメラ、Windows Hello対応顔認証カメラ、デュアルマイクが内蔵されています

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    スピーカーは従来モデルと同様に、オンキヨーと共同開発した「Dynamic Wide Sound」システム。抜けがよく、広がりを感じさせるサウンドを楽しめます。また、コンテンツに合わせてサウンドを調整できる「DTS Audio Processing」というソフトウェアもプリインストール。ただし調整しても、個人的には低音の迫力が物足りなく感じました

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    ベゼルを細くしつつ強度を確保するために、ディスプレイのヒンジ部分が従来の亜鉛メッキ鋼板からステンレスに素材変更されています

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    本体の実測重量は2,205g

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    ACアダプターと電源ケーブルの実測重量は176.3g

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    メモリカバーを開けると、サムスン製の8GBメモリ「M471A1K43DB1-CTD」(PC4-19200 DDR4 SODIMM)が2枚装着されていました。カタログスペック上は16GB以上のメモリを搭載できないことになっています