資料や報告書の作成など、どんな職種でもついてまわる事務仕事。ちょっとしたPCスキルを身に付ければ、ぐんとラクになることをご存知だろうか?
今回はSEから一般企業の事務職に転職した経験を持つ、マンガ家・ぞえさんの著書『残業を減らすプチIT化仕事術~元SE女子の事務職奮闘記~』から、内容の一部を紹介。
IT企業とのPCスキルの差に驚き、少しでもIT化すれば事務仕事がラクになると、ぞえさんが提案するテクニックの数々、ぜひ活用してみてほしい。
作業メモはデジタルで残す&共有する
仕事上、何度もやる作業があるなら、マニュアルを作るべき。わざわざ資料を作るのは面倒な気もするが、長い目で見ると他の人だけでなく自分の役にも立つ。
特に初めてやる作業はメモしておくと後で助かることが多いし、他の人から聞かれた時にも説明する時間が少なくて済む。マニュアルを作ることは未来の自分の為になるのだ。
社内用なので決してしっかりとしたマニュアルを作る必要はない。自分だけが見るなら文字だけで十分で、新人に渡すなら画像をつけて、職場の人に渡すなら基本情報は省くなど誰が見るかを意識して作るのがオススメ。
知っておいてほしいルールは言語化しておくことで仕事がスムーズになる。
そして作成したマニュアルは、下記のような方法で他の人にも共有しておこう。
・メール(通知、検索がラク)
・共有フォルダ(メンバー追加に対応しやすい)
・Wiki(検索しやすいが新規導入のハードルが高い)
共有しておけば、言語化した情報が埋もれることなく、さまざまな人に活用してもらえるからだ。
「メモ帳」の代わりに「高性能テキストエディタ」を使う
みなさんの中にも「言った言わなかった問題」で時間をムダにしてしまった方が多くいるのではないだろうか。口頭や電話だけだとどうしても認識齟齬が発生しやすくなってしまう。
これを防ぐためにもオススメなのは"仕事のやり取りを文字で残す"こと。デジタルで残すことによって、過去のやり取りの内容を簡単に検索することができるようになる。
そして、やりとりの記録には、ぜひ「高性能テキストエディタ」を使ってほしい。いわゆる「メモ帳」のようなソフトだが、「メモ帳」よりもできることが多く、検索機能が充実している。
中でもGrep機能(フォルダ内の複数ファイルを対象に検索可能)が使えることは、高性能テキストエディタを活用する一番のメリットといえるだろう。
例えば「A商事」にまつわるやりとりを探したいとき、「メモ帳」では1つ1つのファイルごとに検索が必要だが、Grep機能を使えば、過去に残したすべてのテキストファイルを対象に、まとめて「A商事」を含むやりとりを検索できるようになる。
検索しやすい状態で記録を残しておくことで、こちらも後々の自分を助けてくれるだろう。
"作り込みすぎない"ことで仕事は減らせる
仕事は減らさないと増える一方だ。例えば、報告書の作成。上司の目に触れることを意識しすぎて、必要以上に豪華にしていないだろうか。
決定権を持つ人に確認は必要だが、作り込みが必要でなければ簡単にまとめ、他の仕事に時間を使った方がいい。
例えば報告の仕方1つをとっても、文字だけで簡潔に伝えるとか、ホワイトボードに書きながら説明するなど、さまざまな方法がある。自分にあった方法で仕事の時間を減らそう。
自分の仕事を俯瞰してみよう
負担を減らせるかもしれない仕事を探すのにオススメなのは「仕事を一覧化する」ことだというぞえさん。PCのエクセルやメモ帳を使って、自分のやりやすいタイミング・方法で記録していくといいそう。
まずは自分の仕事を俯瞰することが、仕事効率化の第一歩なのかもしれない。
『残業減らすプチIT化仕事術~元SE女子の事務職奮闘記~』(ぞえ/金風舎)
SEとして働いていた「ぞえ」は、あるきっかけで未経験の事務に転職することに。
ITスキルの高かったSEの職場とは大きく違う、一般会社での仕事の仕方に衝撃を受ける。
「少しでもIT(PC)スキルを高めれば、みんなの仕事はスムーズにいくはず……!」
そう考えたぞえは、職場での事務仕事をプチIT化しようと周囲を巻き込んで普及活動をスタート。
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残業減らすプチIT化仕事術〜元SE女子の事務職奮闘記~①