キヤノンは2月13日、デジタル一眼レフカメラの新製品「EOS Kiss X10i」を発表した。ライブビュー撮影時のオートフォーカス性能を最新のフルサイズミラーレスと同等に高めたほか、ファインダー撮影時に人物の顔にピントを合わせやすくしたのが特徴。上位機種と同等の背面ダイヤルも新たに搭載し、操作性も高めた。従来モデルからの買い替えを狙う。
価格はオープンで、予想実売価格はボディー単体モデルが税別10万5000円前後、ダブルズームキットが税別14万5000円前後。発売は4月下旬の予定。
APS-C型CMOSセンサーを搭載した「EOS Kiss X9i」(2017年4月発売)の後継モデル。おもな改良点は以下の通りで、ファインダー撮影時やライブビュー撮影時のオートフォーカス性能を高性能モデル「EOS 90D」(2019年9月発売)と同等に高めた。
- 画像処理エンジンにDIGIC 8を搭載、常用ISO感度をISO100~25600に向上(拡張時はISO51200相当)
- 有効2410万画素の高画素APS-C型CMOSセンサー
- AF追従連写は最大7コマ/秒(ファインダー撮影時、サーボAF)
- ファインダー撮影時でも顔認識が可能に(22万画素のRGB+IR測光センサー搭載、EOS 90Dと同等)
- 顔検出後、粘り強いAF追尾が可能に(EOS iTR AF)
- ライブビュー撮影時はサーボAF対応の瞳AFに対応、追従性も向上
- EOS Kiss DIGITALシリーズ初のサブコマンドダイヤルとAF ONボタンを搭載
- 4K動画撮影に対応(4K/23.98P、4K/25P、クロップあり)
- クラウド経由の自動バックアップ機能に対応
一眼レフならではのファインダー撮影時は、おもに人物撮影時のオートフォーカスや自動露出性能を高めた。AE(測光)センサーを約22万画素の高画素タイプとし、人物の顔検出に対応。顔に合わせた自動露出機能も備えた。顔に近い部分のAFポイントに合わせる「EOS iTR AF(顔優先)」に対応した。
ライブビュー撮影時のオートフォーカス性能も高めた。デュアルピクセルCMOS AFは、像面位相差AFのエリアを横88%×縦100%に拡大。新たに、サーボAFと動画サーボAFで瞳AFが可能になった。
背面には、EOS Kissシリーズ初のサブ電子ダイヤルを搭載(EOS 9000Dと同等のデザイン)。AF ONボタンも搭載し、操作性を高めた。本体サイズはW131×H102.6×D76.2mm、重さは約515g。