ネオマーケティングはこのほど、「改正健康増進法に関する意識調査」の結果を明らかにした。同調査は2019年12月17日~19日、全国の20歳~59歳の4,000名を対象にインターネットで実施したもの。

  • あなたは、2020年4月から施行される、「改正健康増進法」をご存知ですか

    あなたは、2020年4月から施行される、「改正健康増進法」をご存知ですか

2003年5月に施行された「健康増進法」とは、高齢化に伴い、生活習慣病の増加に対応するため、健康管理のあり方を規定した法律。2018年7月には、望まない受動喫煙の防止を図るために一部改正され、2020年4月1日より全面施行される。

健康増進法の改正について知っているか尋ねたところ、29.5%が「聞いたことがある」「知っている」と回答した。しかし、「内容まで知っている」は8.7%にとどまった。年代別に見ると、20代は改正の認知が3割を超えたが、それ以外の年代は3割を下回っている。

改定健康増進法が全面施行されることにより、喫煙場所が制限される。そのことを知っているか聞いたところ、「知っている」は30.0%だった。喫煙別で比較すると、喫煙者は約半数が認知しているが、非喫煙者のは21.4%と低かった。

  • あなたは、「改正健康増進法」の全面施行によって2020年4月以降に、喫煙場所が制限されることを知っていましたか

    あなたは、「改正健康増進法」の全面施行によって2020年4月以降に、喫煙場所が制限されることを知っていましたか

「改正健康増進法」の内容を提示し、正しいか・正しくないと思うかを答えてもらったところ、8問全問正解した人は0.1%にとどまった。5問以上正解(正解率約60%)は全体で18.3%となっている。施行が近いにもかかわらず、内容に関してはまだまだ認知が進んでいないことがわかった。

改正健康増進法では、「飲食店や事務所などの屋内での喫煙は紙巻たばこ専用喫煙室/加熱式たばこ専用喫煙室などに限られる」が正しいか正しくないか尋ねたところ、「正しいと思う」と回答した人が71.8%だった。しかし正解は「正しくない」で、正解率は約3割となっている。

喫煙者に対し、「改正健康増進法」で喫煙場所に制限が出ることについて聞くと、44.9%が「困る」、35.7%が「やや困る」と回答した。合わせると約8割が喫煙場所の制限で困ると回答した。

  • 喫煙者】あなたは喫煙場所に制限が出ることで困りますか

    【喫煙者】あなたは喫煙場所に制限が出ることで困りますか

法改正のため、ある場所で喫煙できなくなるとしたら、どれくらい困るかを場所ごとに尋ねた。その結果、困るという回答が最も多いのは「居酒屋」(77.4%)で、「宿泊施設」(77.1%)、「レジャー施設(遊園地などの喫煙スペース)」(69.4%)、「バー」(69.2%)が続いた。

喫煙者にどこでたばこを吸うのが好きか聞くと、「喫煙できる居酒屋や飲食店」(38.6%)が最も多かった。次いで「家庭内(換気扇付近以外のスペース)」(38.0%)、「喫煙できる喫茶店」(27.4%)となっている。

2020年4月以降に「喫煙してはいけない場所」が増えることに対して、どのように対応するか尋ねたところ、39.8%が「能動的に探しはしないが、流れに身を任せて『喫煙できる場所』で喫煙する」と答えた。34.2%は「喫煙できる場所をひたすら探して、喫煙する」で、「禁煙する」は18.3%にとどまった。

  • 【喫煙者】2020年4月以降に「喫煙してはいけない場所」が増えることに対して、どのように対応しますか

    【喫煙者】2020年4月以降に「喫煙してはいけない場所」が増えることに対して、どのように対応しますか