最新の高機能なロボット掃除機は、清掃の性能が高いのは当たり前。いまは、スマートフォンとの連携、移動経路のかしこさ、本体の小ささなど、「使いやすさ」が注目されています。そんななか、パナソニックがロボット掃除機「RULO(ルーロ)」シリーズの最新モデル「MC-RSF1000」を発表。新機能の「レーザーSLAM」「アクティブリフト」「otomo機能」を搭載し、より便利に掃除できるようになりました。
レーザーSLAM搭載で広い部屋も賢くエリアごとにお掃除
最大の進化点ともいえるのがレーザーSLAMです。従来のルーロシリーズは、本体の内蔵カメラを使って、自分が走った場所を認識していました。一方でMC-RSF1000のレーザーSLAMは、1秒間に10回転する円形のユニットからレーザーを照射。半径約8m先までの、壁や家具といった障害物までの距離を瞬時に把握します。
部屋の形をすばやく把握する最大のメリットは、部屋の形にあわせて、掃除する場所をブロック分割できること。部屋を細かなエリアに分割しながら掃除することで、走行エラーや内部的に作成する地図のズレを抑えられます。ブロックごとにていねいに掃除するため、広いフロアを掃除するときも、「掃除されたエリア」と「まだ掃除していないエリア」がキッチリと分かれているのも便利だと感じました。
ロボット掃除機を使う前の片付けが必要なくなるかも?
MC-RSF1000はレーザーセンサーだけでなく、全部で29個ものセンサーを搭載しています。このため、障害物を回避する行動がとても優秀です。
一般的なロボット掃除機は、洋服やぬいぐるみといった軽い物体が進行方向にある場合、障害物をなぎ倒しながら掃除を続行することがよくあります。このため、ロボット掃除機を動かす前に、床に散らばったオモチャなどを片付ける必要がありました。
一方、MC-RSF1000は、レーザーセンサーとともに赤外線センサーや超音波センサーなど3つのセンサーを併用することによって、幅が2cmという小さな障害物も検知。床に落ちているモノを避けながら掃除してくれます。パナソニックいわく「ロボット掃除機を使う前の片付けが不要」とのこと。
メディア向けのセミナー会場では、衣類やぬいぐるみといった、軽い力で動いてしまう障害物を置いたスペースを用意。MC-RSF1000が障害物を動かすことなく、床のゴミだけを掃除するデモンストレーションが行われました。
実際にMC-RSF1000が掃除する様子を見ていると、ちょこんと触れただけで転がるサッカーボールのような障害物も、きちんと避けながら掃除を終えました。これなら確かに、ロボット掃除機を使う前の片付けは必要ないかもしれません。また、家具に傷をつけたくない!という要望にも応えてくれそうです。
ロボット掃除機が自分で自分を持ち上げて段差を乗り越える
もうひとつ、ロボット掃除機のユーザーを悩ませてきたのが「段差」です。キッチンマットやリビングのラグなど、ぶ分厚い敷物も含みます。こうした敷物を掃除時にめくりあげたり、ひきずったりすることがありました。
MC-RSF1000は、新搭載の「アクティブリフト」機能によって段差問題を解決。アクティブリフトは、MC-RSF1000が掃除中に段差やラグなどの障害物を見つけると、本体の前面を自分でぐぐっと持ち上げて、乗り越えるという機能。最大2.5cmまでの段差なら乗り越えられます。
もうひとつのユニークな機能が「otomo(おとも)」です。これは、天面の銀色円盤を3回タップすると、MC-RSF1000の目の前にある「人の足」を認識する機能。MC-RSF1000が動きだし、生まれたてのヒヨコのように、MC-RSF1000が認識した人の足を追いかけてまわります。そうしてMC-RSF1000を誘導してゴミがある場所まで連れてくると、簡単にスポット掃除をさせられます。アクティブリフトもotomo機能も、いまのところパナソニックのロボット掃除機だけの画期的な機能です。