GPU大手の米NVIDIAが、今月下旬にスペイン・バルセロナで開催される世界最大の携帯見本市「MWC Barcelona 2020」(MWC)へ参加しないことがわかった。新型コロナウイルスに関する公衆衛生上のリスクを考慮し、MWC主催者側に、自社の従業員を派遣しないことを伝えたという。
現時点ではMWCは予定通り2月24日から開幕する計画を保持しているが、状況は流動的だ。MWCの主催者側は、開催に向け消毒の徹底など衛生対策を強化しているとしており、直近では武漢市のある中国・湖北省からの参加者を入場禁止とする措置も追加した。一方で新型コロナウイルスへの懸念から、既にエリクソンやZTE、LG Electronics、国内勢でもソニーら、例年ならば大規模な出展を行っていた主要企業が、不参加や規模縮小の方針を打ち出しはじめている。
NVIDIAは、「(MWCの主催団体である)GSMAの参加者の安全を確保するための継続的な取り組みには感謝している」としつつも、「コロナウイルスに関する公衆衛生上のリスクを考えると、同僚、パートナー、顧客の安全を確保することが最大の関心事だ」と、不参加の決定に至った理由を述べている。