2020年2月9日、世界最大級のガレージキットイベント「ワンダーフェスティバル2020[冬]」が千葉県・幕張メッセで開催された。

「ワンダーフェスティバル」(通称:ワンフェス)は、フィギュアなどを含む造形物「ガレージキット」を展示・販売するイベント。ワンフェスではディーラーやメーカー、そして当日版権システムによりアマチュアも、自ら制作したこだわりの造形物を展示・販売した。

  • ワンダーフェスティバル2020[冬]のワコムブース

液晶ペンタブレットCintiqシリーズやMobileStudioシリーズなどで知られるワコムブースでは、造形物の祭典ということで出展者、参加者(来場者)ともに造形ツールへの造詣が深いためか、通りがかりに立ち寄る参加者で賑わっていた。

同ブースでは、2020年東京五輪公式マスコットや、ベネッセ「チャレンジタッチ」のナビゲーションキャラクターといったデザインを手掛けたイラストレーター、谷口亮氏の作品「Trailly(トレイリー)」をフィギュア化して展示。

3Dモデリングを担当したのは造形師・デザイナーの吉本大輝氏で、3Dモデリングツール「ZBrush」(ズィーブラシ)とペンタブレットを使ってデザイン案をデータ化し、印刷会社ホタルコーポレーションがミマキエンジニアリング製 UV硬化インクジェット方式3Dプリンタ「3DUJ-553」を使い、フィギュアの造形、出力監修を手掛けた。3DUJ-553は1,000万色以上のフルカラー造形が可能な業務用3Dプリンタ。元データで彩色すると、造形物の影やグラデーションなど繊細な色合いをそのまま出力することができる。

  • 谷口亮氏のオリジナルキャラクター、Trailly(トレイリー)ちゃん。「月(夜)から生まれた夜の女の子」で、髪の毛を自在に操ることができるという。大きな黒目に長い黒髪が印象的な女の子で、LINEスタンプも展開も展開している

ワコムブースではまた、液晶ペンタブレットのエントリー機「Wacom One」がイベント初展示されていたほか、31.5型の巨大液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 32」やOS搭載液晶ペンタブレット「Wacom MobileStudio Pro」なども展示され、多くのユーザーが足を止めて実際に描き心地を試していた。展示スタッフは「Wacom Oneの魅力は実勢4万円台という価格。入門用にこれだと買えるという方もいて、かつペン性能が筆圧4096レベルと高いことも特徴」とアピールしていた。

  • ワコム液晶ペンタブレットのエントリー機「Wacom One」(右)

  • 実際に使い心地を試す来場者も多かった(撮影許可済)

  • こちらはOS内蔵のWacom MobileStudio Pro。展示スタッフは「ワンフェスでの出展では、アナログからデジタルに移行したい人や、趣味で3D造形をやってる人が試しに触りに来る」と反響を語った