昭和・平成の傑作から最新テレビシリーズまで、50年以上にわたる「東映特撮」作品が見放題の配信アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」の会員のみが参加できるイベント「東映特撮ファンミーティング」の第5回として、2月8日より公開されている『スーパー戦隊MOVIEパーティー』の前夜祭が2月7日に開催された。大勢のファンがつめかけた東京・渋谷TOEIのステージには、『騎士竜戦隊リュウウジャー』のメインキャスト6人と、丸山真哉プロデューサーが登壇し、スペシャルな映画の注目ポイントや、いよいよ3月1日に放送されるテレビシリーズの最終回について熱く語った。
『スーパー戦隊MOVIEパーティー』とは、3大戦隊が最強最悪な敵に挑む「VSシリーズ」の最新作『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』と、3月から始まる新番組の前日談にあたる『魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO』の二本立て映画のこと。約1年ぶりに帰ってきた『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のキャラクターたちがその後どのような日常を送っているのか、テレビシリーズの“その後”が描かれると共に、ルパンレンジャー、パトレンジャーのメンバーひとりひとりがリュウソウジャーメンバーと接触、あるいは対立しながら、やがて共通の敵であるギャングラー残党のガニマ・ノシアガルダに挑んでいく。
MCを務める秋田知里(仮面ライダーGIRLS/東映特撮ファンクラブ大使)の呼び込みで、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のメインキャスト6人と丸山真哉プロデューサーがステージに現れた。
リュウソウレッド/コウ役の一ノ瀬颯は「みなさんこんにちはーっ!」と元気よく挨拶。しかしすぐ周囲から「こんばんは、ですよー」と時間帯(20時40分開始)のことを突っ込まれて少々焦りつつも「まあいいでしょう」と平常心のままはつらつとした笑顔を見せた。コウはルパンレッド/夜野魁利(演:伊藤あさひ)との絡みが多いようだが、これについて一ノ瀬は「最初は魁利に振り回されるコウですが、すぐに仲良くなって一緒に戦うようになります。周りを巻き込んで、みんな仲良くなってしまうのがコウらしさだと思います」と、異質な2つの戦隊を前にしてもペースを変えないリュウソウジャーの持ち味を語った。
魁利が倒れているコウを発見するシーンを説明する際、一ノ瀬が「魁利が“こりゃただごとじゃない感じィ?”って言うんですけど……」と話の流れで伊藤のモノマネを披露すると、周囲から口々に「似てる!」の声が飛び、意外な反響の大きさに戸惑う場面も見られた。
リュウソウブルー/メルト役の綱啓永は、客席からの「ソルト~」の声に「メルトだ!」と言い返す定番ネタを交えつつ挨拶した。ルパンエックス/パトレンエックス/高尾ノエル役の元木聖也との共演については「撮影時に口内炎が出来ていて、滑舌が悪くてセリフが何度も言えなかったんですが、聖也さんは嫌な顔ひとつしないで、僕ができるまで待ってくれていた」と、先輩ヒーローの優しさに感動したと語った。
リュウソウピンク/アスナ役の尾碕真花は、「他が強烈すぎて、私たちのシーンが忘れられていないか心配」と言いつつ「ノエルの身体能力の高さが強烈でした。ラボの中でアクロバットを次々とやられましたから」と、元木聖也の場所を選ばないアクロバットアクションに感心していた。
リュウソウグリーン/トワ役の小原唯和は映画の見どころに「変身前のアクション」を挙げ、「トワとバンバで激しいアクションをやりましたが、その後のパトレン2号の“破壊力”がすごかった! なんか、僕たち兄弟が“お笑い”担当になってしまって(笑)」と、ハードアクションの印象をコミカル風味に変えるようなシーンがあることを匂わせた。
リュウソウブラック/バンバ役の岸田タツヤは、パトレン1号/朝加圭一郎(演:結木滉星)との共演について「バンバと圭一郎がお互いの武器を交換するカットがありますが、ハイスピード(スローモーション)で撮るため、ちょっと手元がズレると入り方が変わってきます。俺も滉星も負けず嫌いだから、渡辺(勝也)監督に『もう一回やらせてください!』って言いながら30回くらいテイクを重ねました」と、圭一郎との武器交換への強いこだわりを語った。
リュウソウゴールド/カナロ役の兵頭功海は、パトレン3号/明神つかさ(演:奥山かずさ)に一目惚れする役どころについて「みなさんの予想どおり、通常運転ですよね(笑)。あと、オトちゃん(演:田牧そら)とカナロの絡みが、テレビとは一味違う感じになっているかと思います」と、映画ならではのシリアスな兄妹の関係性を見どころとしてアピールした。
『騎士竜戦隊リュウソウジャー』チーフプロデューサーを務めた丸山真哉氏は、今回の映画『リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』について「たくさんのファンの方が『ルパパト』の続編を待っていたと思います。そこで『ルパパト』のシナリオを手がけられた香村(純子)さんにダメ元でお願いしたら、最初は“忙しいので”と断られかけたのですが、なんとか書いていただき、出来上がった作品は見事に『ルパパト』の正統な物語となっていますので、これは見どころだと思います。そこにリュウソウジャーのみんなが1人ずつ絡んでいき、異なる戦隊同士の人間関係が楽しめたのではないか」と、2作品、3戦隊のコラボに自信のほどをうかがわせていた。
今回のゲストはみな、役衣装の上にリュウソウジャーのマフラータオルを身に着けて登場しているが、これはTTFC会員による「2019年でもっとも“グッときた”シーン」を選出した「東映特撮ファン大賞」での、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第33話「新たなる刺客」の名シーン……リュウソウレッドがナダ(演:長田成哉)の思いを引き継いでマックスリュウソウレッドになったシーンと、その際のコウのセリフ「一緒に戦おう」がプリントされた、TTFC会員限定のアイテムだという。みなそれぞれ、マフラータオルを首からかけたり腰に巻いたり、自由なアイデアで図柄を強調。リュウソウジャーファンの興味をひいた。
気になる『リュウソウジャー』終盤の見どころについて、丸山氏は「現在(2月7日)最終話まであと数回というタイミングで、それまでとは温度の異なる物語が描かれ始めていますね。これだけは言えるかな、というものでは……最終回、みなさんがぜんぜん予測していないようなことが起きます! 最終回に至る数回は“マジか?”と思わせるようなことが続きますので、ぜひ最後まで欠かさずご覧ください」と、怒涛の最終回に期待してほしいとコメントした。
最後に、一ノ瀬からマイクを託された兵頭は「映画を観てくださったTTFC会員のみなさまの“声”も大切だと思いますので、みなさんSNSで拡散していただいて、1人でも多くの方に映画を観ていただきたいです!」と話して会場を盛り上げた。そして兵頭が「コール&レスポンスやりましょう。僕たちが“ソウルをひとつに”と言うと……」と段取りを準備しているとき、一ノ瀬が「おいしいぞっ! と返してほしい(笑)」と「リュウソウジャーソーセージ」ネタを突然入れてウケを取っていた。結局は「ソウルをひとつに!」というキャストのかけ声に、客席から「ケボーン!」という元気のよい声が返ってきて、会場全体を明るい笑顔に包んだ。
『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO【スーパー戦隊MOVIEパーティー】』は現在、全国ロードショー公開中。
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