アウディジャパンは「Audi City」コンセプトに基づく日本初の都市型ショールーム「アウディシティ紀尾井町」(東京都千代田区)を2月7日にオープンする。通常のショールームとは何が違うのか。気になるその実像を内覧会で一足早く体感してきた。
都市部に最適! VR技術を採用したショールーム
「Audi City」とは、従来のロードサイド店とは一線を画し、これからのプレミアムカー販売の在り方を提示すべく、アウディが2012年に設置を始めた都市型ショールームだ。その特徴は、従来型の実店舗に加えて、バーチャルテクノロジーを駆使することにより、革新的でユニークなブランド体験を提供することだという。「Audi City 紀尾井町」は、同コンセプトを共有する世界で6番目の店舗となる。
実際に足を運んでみると、1階ショールームは一般的なアウディショールームの約半分ほどとなる272.6平方メートルとコンパクトな造りになっている。車両展示スペースは、だいたいクルマ3台分といったところだ。
店内は開放的な空間となっており、天井部のアルミニウム素材やLEDライトなど、1つ1つのアイテムやテクスチャーからは、モチーフとなったアウディ車へのこだわりが随所に感じられた。店舗全体でアウディのアイデンティティを表現しようとしていることが伝わってくる。
「Audi City紀尾井町」の大きな特徴として注目したのが、店舗の奥に設けられたデジタルショールームだ。ここでは、現在日本で販売中のモデル(数十種類)をVRで体感することができる。
実際に体験してみたが、タブレットを操作することで内装や色を変更できる上、顔の向きを変えれば、車内や景観などをさまざまな視点で確認できた。角度によっては、車体に映し出される陰影まで変化する徹底ぶり。都市部はスペースが限られているので大型店舗を構えにくいが、このデジタルショールームを用意することで、販売店としては存分に車両の情報を提供できるはずだ。
そして何より、アウディシティ紀尾井町は、カフェのように気軽に立ち寄れそうな雰囲気で好感が持てる。ブランドの魅力を知ってもらうためには、まず足を運んでもらうことが必要なので、実はこの点が最も重要だったりするのかもしれない。