寒い季節、今も昔も魅力的なグルメといえば、おでん。アツアツなおでんと熱燗で一杯、なんてたまらない。今回は、そんなおでん好きな人に絶対おすすめな路地裏の名店「おでん屋 ずぶ六」をご紹介!
六本木の裏路地にある小粋な大衆酒場
やってきたのは、六本木。「おでん屋 ずぶ六」は、ミッドタウンのすぐ近く、大江戸線六本木駅を出て徒歩2分ほどの路地裏にある、粋な佇まいの大衆酒場。六本木にあった黒おでんの店「びぃすとろ汁べゑ」の系譜を引き継いで2019年10月にオープンしたばかりだ。
同じ黒おでんでも、「ずぶ六」ではしじみの旨味を加えたオリジナルの出汁を使っており、体にも嬉しい・優しい進化系の黒おでんが食べられるのが売り。縄のれんをくぐって店内に入ると、目の前には大きなおでん鍋が。
「うわ~美味しそう!」入ってすぐに心を掴まれてしまう人もいるはず。店内には立ち飲みカウンターと向かいのカウンター席、奥がテーブル席となっていて、入口横には畳敷きのテラス席もあり。フラッと1人飲みしてもいいし、デートや会食、宴会等、色々なパターンで利用することができそうだ。
黒おでんの他におすすめなのが、まぐろ料理。まぐろ問屋から仕入れた本まぐろの中落ちを、お客さんが自らスプーンで豪快に削り落として食べる「本マグロ骨付き中落ち刺し」(1人前税込780円/2人前~)や、希少部位をネギ間串にした「本マグロ 脳天トロ串」(1本税込580円)等、ここでしか食べられないまぐろ料理ばかり。
ドリンクでおすすめなのが、「まるごとすりおろしサワー」3種類(みかん、グレープフルーツ、りんご各税込700円)。季節ごとに旬なフルーツが加わることもあり、人気のようだ。また、やはりおでんやまぐろがメイン料理となると、日本酒も欠かせない。店名の「ずぶ六」にかけて、どぶろくもよく飲まれている。
ちなみに、店長の海野大治郎さんによると、店名の由来は江戸時代に流行った酔い具合に応じた「ずぶ三」から「ずぶ十二」までの番付のことで、ちょうどイイ具合の酔い加減の「ずぶ六」になるぐらい飲んで食べて楽しんでほしいという思いが込められているそうだ。
名物の黒おでんとまぐろ料理を実食
では、実食。まずは、大根、卵、ちくわ、じゃこ天、玉ネギ天、五目がんもの6品「真っ黒おでんの盛り合わせ」(税込1,000円)から食べてみた。最初に出汁をひと口飲んでみると、うわっ美味しい! しじみの旨味が凝縮されていて、体にじんわりと優しく入ってくる出汁だ。この出汁が1つ1つに染みている大根やじゃこ天の味わいも絶品。他では食べたことのない味で、めちゃくちゃ美味しい。正直言って、これまで食べたおでんの中でダントツでNo.1。ネタを食べては、出汁を飲んでほっこり。これは日本酒が進むわけだ。しかも、飲み過ぎてもしじみの出汁だから肝臓にも良いのが嬉しい。女性に人気のトマトや、いわしつみれ、海老しんじょうなど種類も様々なので、盛り合わせだけでなく単品で頼んでも楽しい。
続いて「本マグロ骨付き中落ち刺し」。スプーンとフォークを使って骨に沿って身をそぎ落としてみると、結構快感! こうやって食べる経験ってなかなかできないのでは? そして、味がこれまた最高。新鮮だから血合いも食べられるそうで、わさび醤油、とろろ、塩ごま油をつけて味変しながらたっぷりと本まぐろを満喫できる。
シンプルに塩で食べる「本マグロ 脳天トロ串」も、たまらなくジューシー。数量限定だから、入店後すぐにオーダーすることをおすすめしたい。1本あたりの値段は決して安くないものの、これ1本でいくらでも酒が飲めると思うから、結果的にコスパ良し。しかも、よく見ると串に「あたり」の文字が。次回来店時におすすめフードを1品食べられるサービス券をもらえた。なにこれ、楽しい!
他にも、カニやあん肝などを盛り合わせた「新鮮豪華!! 痛風盛り」(税込1,980円)もおすすめ。見るからに美味しそうで、痛風持ちのサラリーマンは見ているだけで悩ましいかも? また、「一心不乱に炙りしめ鯖」(税込980円)を頼むと、店員さんが鯖を炙ってお客さんにレモンを搾ってもらい「ありがとうございます、ナイスレモンです!」と盛り上げてくれたりと、明るい店員さんと一緒に楽しめるエンタメ要素も盛りだくさん。
絶品料理とお酒を満喫できるのはもちろん、店員さんとお客さんが一体となった和気あいあいとした雰囲気も魅力的な「おでん屋 ずぶ六」。六本木に路地裏の名店あり。寒さにブルブルしてしまうような日にこそ、元気をもらいに行ってみてほしい。
●information
「おでん屋 ずぶ六」
東京都港区六本木4-5-13 岩渕ビル1F
営業時間:18~24時(L.O.23時30分)
休:無