米NVIDIAは2月4日 (現地時間)、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」の正式サービスを北米と欧州で開始した。
GeForce NOWは、ゲームのデータ処理を同サービスのサーバーで実行して端末にストリーミング配信する。CPU内蔵GPUを用いたデスクトップPCやノートPC、スマートフォン (Android)、NVIDIA Shieldでも、高いグラフィックス性能を必要とするゲームをプレイ可能。PCゲームの対応タイトルが少ないMacでも豊富なゲームをプレイできる。
5G時代に向けて、GoogleのStadia、MicrosoftのxCloudなどクラウドゲーミングサービスの開発競争が激化しているが、NVIDIAは2013年にベータ提供を開始したShield向けの「NVIDIA GRID」から長くクラウドゲーミングのベータ開発を続けてきた。2015年にサービスの名称を「GeForce NOW」とし、2017年にPCやMacにも展開して今日に至る。日本では昨年秋からソフトバンクとの協業によるクローズドベータサービスが行われている。
GeForce NOWの特徴の1つが、Steam、Epic Games Store、Battle.net、Uplayといったゲーム配信プラットフォームとの連携だ。ユーザーがそれらで所有するGeForce NOW対応ゲームをストリーミングサービスでプレイできる。つまり、すでに持っているゲームをGeForce NOW用に再度購入する必要がない。また、GeForce NOWのメンバーが無料でプレイできるゲームも用意されている。
最新のGeForce NOWサーバーにはRTX Serverを採用しており、リアルタイム・レイトレーシングに対応したシネマ品質のゲームを楽しめる。そうしたNVIDIAが提供する最新の技術や機能が継続的にとり入れられていくのもGeForce NOWの魅力の1つだ。
正式サービスのメンバーシップはFree (無料)とPremium (有料)の2種類がある。FreeメンバーはGeForce NOWサーバーの空きを待ってプレイする標準アクセスで、1回のセッションが1時間まで (セッション数の制限はなし)。RTXは利用できない。ベータプログラムの参加者はアカウントが自動的にFreeメンバーシップに移行する。Premiumは優先的にGeForce NOWサーバーにアクセスでき、1セッションは6時間まで。RTXコンテンツの利用が可能。正式サービスを記念して期間限定で、Premiumに相当するサービスを「Founders」メンバーシップとして月額4.99ドル (1年間)で提供する。Founders価格終了後のPremiumメンバーシップの料金は不明。