キングジムは2月4日、ラベルライター「テプラ」PROシリーズの最上位モデル「SR-R7900P」を発表しました。50mm幅テープカートリッジと、新開発の大容量「EXロングテープカートリッジ」に対応します。発売日は2月20日で本体価格は税別59,800円です。
テプラ PROシリーズは、パソコン・スマートフォン接続専用モデル。ラベル作成には、専用のPCラベルソフト「SPC10(Windows用)」や「SMA3(macOS用)」、スマートフォンアプリ「TEPRA LINK(iOS版/Android版)」を使い、一般的なプリンターとほぼ同じ操作で出力します。
新製品の「SR-R7900P」は、テプラ PROシリーズでは初めて、50mm幅のテープカートリッジに対応しました。最大印字可能幅は47.9mmで、約5cm角の大きな文字で印刷できるため、注意表示や案内表示を今までよりも大きく目立つように作れます。
複数行印刷や多言語表示もサポートしているので、1行目を日本語、2行目を英語、3行目を中国語や韓国語にするなど、インバウンド向けの大きなラベルも可能。インターネットにつながる環境なら、Google翻訳を利用して15言語への翻訳にも対応します。
50mm幅のテープカートリッジの着脱は、手で上下にずらすだけと簡単。特にストッパーなどの機構は用意されていません。
50mm幅テープカートリッジのラインナップは、文末に表でまとめています。
また、新たに開発した外付けの45m巻き「EX ロングテープカートリッジ」に対応。通常の8m巻きが5本分以上となり、コストとカートリッジ交換の手間を減らせます。
8m巻きテープカートリッジと45m巻きテープカートリッジで10cmのラベルを1万枚作成した場合、12mm幅なら約26,500円、50mm幅ならば約75,000円もコストを抑えられる計算です。
大容量カートリッジは、本体と物理的に接続できる専用ケースに装着し、テープを本体内のカートリッジに引き込むようにして利用します。大容量カートリッジのラインナップは、文末の表の通りになります。
ユーザーがカッター交換できるように
新モデルでは、これまで修理対応だった2種類のカッターの交換を、ユーザーが自分でできるようになりました。大量印刷が予想されるので、カッターの交換需要は高まるはずと考えて、とのこと。いざ使おうと思ったらカッターが劣化していてうまくテープが切れず、修理に出してしばらく使えない……。そんな不便を避けられるのは、うれしいポイントです。
テプラでは、シールのみに切り込みを入れて、台紙を残すハーフカットが可能です。これは、テープカット用とハーフカット用という2つのカッターを使って実現しています。交換カッターも2種類です。
さらに、従来の最上位機「テプラ」PRO SR5900Pと比較して、印刷速度を1.4倍に高速化しています。1号機から30年間のノウハウによって、高速に印刷してもしっかりインクが乗るように調整してあるとのこと。
このほか、2,300種類以上のあらかじめデザインされた「ラベルカタログ」が搭載されており、テンプレートとして使えます。ラベルカタログはキングジムのラベルコンテンツサイトからダウンロードで増やすことも可能。発売と同時に、建設製造向け28種、観光訪日向け68種、施設幼稚園向け49種、整理ファイル向け9種を公開予定で、これらのダウンロードは無料です。
パソコンやスマートフォンとの接続方法は、USB、有線LAN、無線LANに対応。無線LANは2つの接続モードを備えており、パソコンやスマートフォンと1対1でつなぐときはアクセスポイントモード、ネットワークを介して複数台から利用したいときはインフラストラクチャモードを選びます。
キングジムでは、PRO SR-R7900Pの初年度販売目標を5,000台としています。本体サイズが大きく、従来機種ほどお手軽ではないこともあり、ラインナップの1つとして多彩なニーズに対応するための製品という位置付けです。メインターゲットも、従来機種が一般的なオフィスであるのに対し、こちらは建設現場などの屋外や工場、文教、インバウンド対策となっています。