8勝0敗の藤井七段は残り2局で1勝すれば昇級。1敗で佐々木勇気七段、及川拓馬六段、石井健太郎五段が追う

本日、2月4日に東西の将棋会館で第78期順位戦C級1組(主催:朝日新聞社・毎日新聞社)の9回戦が一斉に行われます。昇級枠が2つのC級1組は残り2回戦。成績上位者は8勝0敗の藤井聡太七段(3)、7勝1敗の佐々木勇気七段(14)、及川拓馬六段(32)、石井健太郎五段(34)です(かっこ内数字は順位)。

唯一無敗の藤井七段は残り2局のうちどちらかで勝利すれば昇級。また、1敗で追走する3人のうち、2人が9回戦で敗れても昇級です。前期は9勝1敗の好成績を収めながら頭はねに泣きましたが、今期はその分順位がよいため、同じ目に遭うことはありません。

藤井七段の9回戦の対戦相手は、現在6勝2敗の高野秀行六段。高野六段は1972年6月生まれの47歳。2007年度の第66期順位戦C級2組で8勝2敗の成績を上げてC級1組に昇級。その後12期C級1組で戦っています。最高成績は第71期の6勝4敗なので、あと1つ勝てば自己最高成績を更新するだけに、是が非でも勝ちたいところでしょう。藤井七段とは初手合いとなります。

1敗で追う佐々木七段は5勝3敗の片上大輔七段との対戦です。1敗勢と2敗最上位の都成竜馬六段(20)よりも順位がよいため、佐々木七段は自身が勝って及川六段、石井五段が敗れれば最終局を待たずして昇級が決まります。片上七段とは過去に3度の対戦があり、いずれも佐々木七段が勝利を収めています。

同じく1敗の及川六段と石井五段は前期C級2組から上がってきたばかり。2期連続での昇級を目指します。ただし順位がかなり悪いため、もう1敗してしまうと昇級は絶望的になります。また、仮に残り2局を連勝しても、佐々木七段も連勝した場合には頭はねとなってしまいます。これは前期の藤井七段と全く同じ構図です。

及川六段の対戦相手は4勝4敗の宮本広志五段、石井五段は6勝2敗の佐藤和俊七段です。

1年間をかけて戦ってきた順位戦もいよいよクライマックス。最後に笑顔でゴールできるのは果たして誰になるのでしょうか。

前期は順位に泣いた藤井七段。今期は笑顔で終えられるか