がんばらない、マイペースな子育て日誌「寝返り」

出産してしばらくは、これまで味わったことのない愛情が込み上げるときと、誰かから手渡されて「この小さな赤ちゃんはいったい?」と代わりに抱きかかえているような、実感のない感覚が行ったり来たり。ただただ、か弱くキラキラした命の塊のような赤子を手放しで喜んで良いものか、成長の一つ一つが私の手にゆだねられている責任を、意識的に持たなければいけないのでは……なんて色々と考えてしまう日々でした。まだ親になりきれていない分、おそらく自分自身の心と体が一致していないのですよね。

産婦人科に入院している間に教えてもらった赤ちゃんのお世話。寝る時間やおっぱいの間隔、おむつ交換のタイミングなど、退院してからしばらくはそれに追われる毎日でした。その日々に少し慣れた頃、小さな成長に喜びを感じ始めました。

ポーッとどこかを見ていた赤ちゃんの目が私を追ってきているような、昨日までウーウーと言って一方通行だったおしゃべりが、今日は私の語りかけに反応しているような……。誰からも教わっていない変化にどう対応していいのか追いつかず、育児書を読んだりネットで検索したりしました。「次はこの子に何が起きるの?」「私が何かを教えるの?」ちょっと不安さえ覚え始めます。