シャープは1月30日、オッポジャパンに対して、スマートフォンの通信技術に関する無線LAN関連特許1件を侵害しているとして、東京地方裁判所に特許権侵害差止請求訴訟を提起。あわせて、特許権侵害差止仮処分の申立てを行ったと発表した。
シャープが特許侵害を訴えているのは、通信や放送で使われるデジタル信号の変調方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式に関するWi-Fi技術だといい、この特許技術を用いたオッポのスマートフォンの販売差し止めを求めている。
今回の訴訟はオッポの日本法人であるオッポジャパンに対して起こされている。シャープの広報担当者は「今回は、日本国内でのスマートフォンの販売差し止めを求めている」と説明している。具体的には、オッポジャパンが日本市場で展開中の「Reno A」「Reno10xZoom」「A5 2020」「R17 Pro」「Find X」の5機種が差し止め要求の対象という。
シャープは「知的財産権を重要な経営資源と捉えており、侵害があると判断した場合は常に厳正に対処する」と述べている。シャープとオッポは主にスマートフォン製品の分野で競合しており、日本市場に限っても近年オッポが参入を果たしたことで、競合関係を強めていた。