iPhoneに標準装備のスーパー大辞林によれば、注視とは「注意してよく見ること」。画面注視とはすなわち「画面を注意してよく見ること」で、その認識システムがiPhoneに装備されている……それは理解できても、一体何の役に立っているの? と考えても不思議ではありません。

画面注視認識機能とは、iPhone X以降に搭載の「TrueDepthカメラ」を利用した、視線の有無を認識する機能です。TrueDepthカメラがiPhoneを持つ人物の目もとを調べ、iPhoneの画面を意識して見ているかを把握します。

具体的な用途としては、ディスプレイ輝度を自動的に下げるかどうかの判断材料が挙げられます。注視していなければ省電力のために輝度を下げ、注視していればそのままの状態を維持します。通知が届いたときの効果音も、注視しているときには音量を低く、注視していないときは持ち主の気を引くため音量を大きくします。電話着信時の呼び出し音も、注視しているかどうかで音量が変わります。

この画面注視機能は、『設定』→「Face IDとパスコード」画面にある「画面注視認識機能」スイッチでオン/オフできます。上にある「Face IDを利用するには注視が必要」スイッチは、Face IDでロック解除/本人確認するときに画面注視を条件とするもので、動作そのものは画面注視認識機能から独立しています。

画面注視認識機能はFace IDの関連機能に位置づけられますが、持ち主の容姿を登録していなくても利用できます。そのためマスクを装着するなどして顔の一部をを覆っていても動作します。TrueDepthカメラは赤外線を利用するため、サングラスをかけていても画面注視を確認できます。

  • 「画面注視認識機能」って何ですか?

    画面注視認識機能は何の役に立つ?