今年こそしっかりと貯蓄額を増やしたいと考えている方も多いかと思います。貯蓄の基本は先取り貯蓄です。給料が入ったら貯蓄分は先に積み立てて、残りのお金で生活をするのが基本です。そこからさらに貯蓄を増やす方法として挙げられるのが、収入を増やして増えた分を貯蓄に回す方法と、やりくりして浮いたお金を貯蓄に回す方法があります。

収入を増やすためには、副業やパートタイム労働を増やすなどいくつか方法が考えられます。パートタイムであれば、早朝や夕方の3,4時間をコンビニで働いたり、ランチタイムだけ飲食店で働くといった方法もあるでしょう。また自分の特技を生かしてその技術や技能を提供して収入を得る方法もあるでしょう。副業をする場合は、勤務先の規定を確認する必要がありますし、一定以上の副収入がある場合は別途確定申告も必要となります。

やりくりして浮いたお金を貯蓄に回す方法は、節約をして浮いたお金と同義です。例えば、外食を減らして自炊を増やす。保険や通信費の見直しをする。毎月定額で支払っていたものを解約するなどです。保険や通信費といった毎月必ず支払う固定費は、一度見直すと効果が継続することになります。新年度を迎えるにあたって、お子さんの進学などで保険料や通信費、習い事の見直しができる可能性があります。

食費や日用品費などは、日々のやりくりの成果が貯蓄になります。やりくりをするには、予算が必要で、予算を管理するには家計簿が役に立つでしょう。家計簿には大きく分けて紙とアプリがありますが、大切なのはお金の流れがわかりやすいものと、予算の管理がしやすいものを選ぶとよいでしょう。

個人的におすすめな方法は、食費は5週に分けて管理、ほかの生活費は1か月で管理する方法です。食費は気を抜くとどうしても足が出やすい費目です。1週間ごとに予算をもって、その中で優先順位を考えながらお買い物をすることで、やりくりがしやすくなります。1週間の予算が残ったら、翌週には繰り越しをしないで、毎週一定の予算でやりくりをするのがルールです。食費専用の財布でやりくりをするのをおすすめします。

家計簿は買ったけれどまだ付けていない、3日坊主になってしまったという人には、ぜひ1月末から2月に支給される給料からもう一度家計簿を付け始めてはいかがでしょうか。その理由は、年末年始は1年でもお金の流れが激しく、イレギュラーな出費の連続です。

家計管理に慣れていない人にとって、そこから家計簿を付け始めるとその出費の多さと、どこに出費を分類してよいのかわからなくなるなど、挫折してしまいがちです。しかし、1月も後半になれば、出費も落ち着くので家計管理と家計簿を付けるチャンスとも言えるのです。

家計簿を付ける準備として、お金の整理整頓からスタートさせましょう。毎月の貯蓄(貯蓄性のある保険含む)と固定費(水道光熱費、通信費、新聞代、保険料(掛け捨て)、習い事、お小遣いなど)生活費(食費、日用品、美容費、交通費など)の3つに分けて、予算を組んでいきましょう。

手取り収入から貯蓄の合計と固定費の予算の合計を引くことで、おおよその1か月の生活費の予算が見えてきます。

生活費は、食費とその他生活費に大きく分けて管理しても、食費、日用品、こども費、美容費、医療費といった費目を分けてそれぞれに予算を割り当てて管理する方法どちらでもやりやすいほうからやるとよいでしょう。必ず「予備費」は別途予算で持つようにしましょう。予備費とは、割り当てた費目のどこにも当てはまらない、予算をオーバーした費目の補填にも使うことができます。予備費の目安は1~2万円ほどあるとよいでしょう。

収入を増やしてかつ、やりくをしてそのどちらも貯蓄にまわすことで、貯蓄額がどんどん増えていくことでしょう。寒い日は在宅する時間も増えるので、じっくりと家計と向き合ってみてはいかがでしょうか。

丸山晴美(まるやま はるみ)

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外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している