米Intelは1月23日 (現地時間)、2019年度第4四半期 (2019年10月~12月)決算を発表した。データセンターグループの売上高が前年同期比19%増と、データセンター向けプラットフォームが勢いを回復し、売上高・利益ともに市場の予測を上回った。2020年1〜3月期についても予測を上回るガイダンスを示し、時間外取引で同社株が上昇した。PC向けプロセッサを中心とした事業部門も予想を上回ったものの、供給不足の問題を払拭できない状態が続いている。

12月期の売上高は前年同期比8%増の202億ドル、PCセントリック事業が100億ドル、データ・セントリック事業が102億ドルとほぼ半々だった。非GAAPベースの純利益は67億ドル (同13%増)、1株利益は1.52ドル。アナリストの予想平均は売上高192億ドル、1株利益1.25ドルだった。

クライアントコンピューティンググループ (CCG)は、売上高100億ドルで前年同期比2%増。アナリストの予想 (97億ドル)を上回ったが、2020年1月のWindows 7のサポート終了を前にPC需要が高まっており、IDCの推計では10〜12月期にPCの世界出荷台数は4.8%増加した。その需要増が、IntelのPC向けプロセッサの供給不足の問題を長期化させている側面がある。決算発表後のカンファレンスコールでCEOのBob Swan氏は供給不足問題について「厳しい状況が続いている」とした。Windows 7のサポート終了の影響は、少なくとも2020年1〜3月期まで継続すると見られている。

CCGの売上高の内訳は85億ドルがプラットフォーム (前年同期から横ばい)、15億ドルがモデム/その他 (13%増)。プロセッサの売上高は、ノートブック向けが前年同期比1%減、デスクトップ向けが2%増だった。平均販売価格 (ASP)はノートブック向けが横ばい、デスクトップ向けが4%減だった。

以下は、データ・セントリック事業のグループ別の売上高。

  • データセンターグループ:売上高72億ドル、前年同期比19%増。売上高の内訳は66億ドルがプラットフォーム(前年同期比18%増)、6億ドルが非プラットフォーム (同32%増)。
  • Internet of Thingsグループ (IoTG):売上高9億2000万ドル (前年同期比13%増)。
  • Mobileye:売上高2億4000万ドル (前年同期比31%増)
  • 不揮発性メモリーソリューションズグループ (NSG):売上高12億ドル (前年同期比10%増)。
  • プログラマブルソリューションズグループ (PSG):売上高5億500万ドル (前年同期比17%減)。

今後については、2020年度第1四半期 (2020年1〜3月)の売上高を190億ドル前後、粗利益 (非GAAP)を35%と予測している。アナリストの予想は売上高172億ドルだった。