女優の久保田紗友、岡本夏美、俳優の萩原利久、神尾楓珠、望月歩がこのほど、テレビ朝日のドラマ『鈍色の箱の中で』(2月8日スタート、毎週土曜深夜3:00~)の取材に応じた。

  • 左から望月歩、久保田紗友、萩原利久、岡本夏美

このドラマは、同じ分譲マンションに住む幼なじみの高校生たちの切なくも危険な偏愛ラブストーリー。女子高校生・桜井美羽(久保田)を中心に、5人の高校生の複雑な感情が交錯していく。

その他の役柄は、萩原が、美羽が思いを寄せる隣の部屋に住む幼なじみ辻内基秋。神尾が、美羽に思いを寄せるが素直に伝えられない真田利。岡本が、美羽の幼なじみで良き相談相手であると同時に強いコンプレックスを抱いている女子高生・高鳥あおい。望月が、同じく幼なじみの男子高校生・庄司悟だ。

  • 神尾楓珠

撮影での様子を振り返り、荻原は「明確なリーダーっぽい人はいなかった」と明かし、岡本も「それぞれがそれぞれの道に歩んでいた気がします」と笑顔。神尾は「僕と利久は仲良かったから普段の感じでしゃべっていたんですけど、2人(久保田と望月)がそれに入っていきづらかったと思うんですよ。でも夏美がうまく仲介役になってくれた」と岡本に感謝した。

演じるにあたって、荻原は「難しかったですね。正直、『自分との共通点が全然ないんじゃないかな』って思うぐらいずっと考えていて、実際にこれだっていうのはなかったです。でも先ほど『基秋とお前の鈍さが似ている』って言われて(笑)。とんでもない共通点を持っていたかもしれないってさっき気がつきました」と言うと、神尾から「違和感なかったもん。難しいとかシンクロしないとか言ってたんですが、『いや、全然、まんまじゃないか』って」と評された。

  • 萩原利久

そして神尾は、自身が演じた利津について「似てるなと思う部分も結構あって、シンパシーを感じたんですよ。周りと距離を置いてるとか、愛されたいけど、上手くそれが伝えられないみたいなところとか。すんなり役に入れましたね」と語った。

ドラマが深夜3時からの放送であることについて、久保田が「深夜3時だからこそできる内容がたくさんできると思う」と自信を見せる一方で、神尾は「深夜3時にドラマってやってるんだって思ったんですよ(笑)。この間、3時まで起きてみたら、めちゃくちゃ眠くて。そのときにあのドラマが流れていてもキツイなって(笑)。ドロドロしてますし、軽く見れるドラマじゃないから」とのこと。

久保田からは「いや、深夜3時だからこそ、深夜3時のテンションで見れるんですよ。眠いとかの問題じゃないんですよ(笑)」とツッコまれていた。

本作のキーになるのは、5人が演じる高校生たちの揺れ動く気持ちを映し出すキスシーンの数々。「気持ちを押し付ける独りよがりのキス」「寂しさを埋めるだけのキス」などが、毎話クライマックスに登場する。

  • 左から萩原利久、久保田紗友

久保田は「キスシーンがあるシーンってだいたい長いんですよ。外とかの撮影のときに風が強い日が多くて」と振り返ると、萩原も「美羽と基秋のシーンはとにかく風に嫌われました。本当に風に苦しめられていましたね。現場でどっちが風を持ってきているんだって疑われるくらい」と同調。

そして望月が「ちゃんとキスするシーンが初めてで自分も『あ、やべえ、芝居してねえ』って(笑)。『そこ手を出して、そこなでて』とか言われた通りに動かしてました」と苦笑いすると、岡本は「すごく緊張が伝わってきたので、同い年の役ですけど、ここは年上の私が、と思いながら頑張りました(笑)」と明かした。

  • 左から望月歩、岡本夏美

さらに、久保田は「台本に書いてないキスも増えたりして。ひと通りの流れをやってみて、監督と話し合いながら、『ここでもう1回キスしたらいいよね』みたいなことはありました」と振り返る。

ドラマの見どころについて、久保田は「人生のなかで経験するような繊細な感情だったりがたくさん描かれています。それぞれに感情移入して、今までの自分の感情と重ね合わせて見ていただけるドラマだと思います」とPRし、荻原は「高校生がドロドロしたドラマってそこまでないと思います。僕らの世代や下の世代も共感できるところもあると思います」と強調。

神尾は「共感できると思います。共感してほしい」と呼びかけ、岡本は「みんなすごい人間的で、本能的に動いているキャラクターたちなので、それがどう動いていくかというのが見どころだと思います」、望月は「原作との違いを楽しんでいただけたらと思います」とそれぞれ語った。

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