JR東日本横浜支社は、南武線平間駅構内にある「平間駅前踏切」(川崎市中原区田尻町)において、下り列車に対する「踏切警報時間制御装置」(賢い踏切)を導入することで、停車列車に対する踏切の遮断時間を短縮すると発表した。導入時期は2020年度末を予定している。
従来の踏切では、通過列車と停車列車が警報開始点を共用しているため、駅の前方に踏切がある場合は停車列車に対する遮断時間が減速や停車に要する時間分だけ、通過列車の遮断時間より長くなっていた。
「賢い踏切」の導入により、通過列車と停車列車を判別し、警報開始点を変えることで、停車列車に対する踏切の遮断時間を短縮することができる。
平間駅の下り列車に関して、現在の停車位置のまま「賢い踏切」を導入した場合、列車の停車位置から踏切までの距離が近い(約18m)ことから、「賢い踏切」のシステムによるブレーキ制御が原因で通常の列車運行が阻害されてしまう。そこで、列車の停車位置を約10m川崎方に移動した上で導入することになった。
今回の改良により、朝の通勤時間帯において、1時間あたり数分程度の改善効果を見込んでいる。ただし、実際の効果は日々の運行状況や列車の速度等により変動する。