ブランド総合研究所は1月21日、地域の持続性を明らかにする「市版SDGs調査2020」の結果を発表した。調査は2019年11月19日~12月23日、政令指定都市、中核市、県庁所在市の計83市に住む男女を対象にWebで行われ、13,270名(各都道府県は約160名)の有効回答を得た。
同調査では、市民の生活についての評価指標である「幸福度」および生活の「満足度」、社会や居住市に対しての持続性につながる指標である「愛着度」と「定住意欲度」の計4つの指標の平均点から、総合指標である「SDGs指数」を算出している。
その結果、83市の平均SDGs指数は69.0。そのうち最も高い指数を獲得したのは、埼玉県の「川越市」(SDGs指数74.7)だった。同市は、幸福度全国1位、満足度4位、愛着度10位、定住意欲度13位といずれの指標も高い結果に。
続く2位は石川県「金沢市」(同74.5)で、同市も4指標ともに10位以内と高い評価を獲得。3位は兵庫県の「西宮市」(同74.3)、4位には同じく兵庫県から「明石市」(同74.1)が続き、さらに同県では「神戸市」(同73.8)も8位にランクインした。5位には、福岡県「福岡市」、愛知県「豊橋市」、北海道「札幌市」の3市(同74.0)が並び、福岡市は愛着度と定住意欲度で全国1位、豊橋市は満足度で1位となった。
また、同調査では「住民の悩み」や「社会の課題」についても調査を実施している。その結果、住民の悩みとしては「低収入・低賃金」(34.6%)が最も高く、特に、宮崎市(52.7%)と青森市(50.9%)で高い割合を示し、最も少なかったのは西宮市で23.0%だった。次に多かった悩みは「貯蓄・投資」で29.1%。次いで「ストレス」(27.1%)、「運動不足」(23.6%)と続いた。
社会として取り組むべき課題については、「高齢化」(27.5%)がトップに。年代が高いほど課題と考える人の比率が高い傾向にあり、60歳以上では41.2%と高く、一方20代では18.7%にとどまった。次に多かったのは「いじめ・校内暴力・学級崩壊」と「少子化」で27.3%。市別にみると、「いじめ・校内暴力・学級崩壊」は仙台市(41.9%)や那覇市(40.9%)が上位に。また「少子化」は佐世保市(45.0%)や秋田市(41.3%)が上位となった。
なお、SDGs指数の評価指標である「幸福度」「生活満足度」「愛着度」「定住意欲度」のランキングは以下のとおり。