お笑いコンビのアンタッチャブルが約10年ぶりに漫才を披露した、昨年11月29日放送のフジテレビ系バラエティ番組『全力!脱力タイムズ』(毎週金曜23:00~)が、ギャラクシー賞のテレビ部門2019年12月度月間賞を受賞した。

  • アンタッチャブルの山崎弘也(左)と柴田英嗣

この日の放送は、アンタッチャブルの柴田英嗣がゲスト出演。サプライズで相方の山崎弘也が登場し、約10年ぶりに漫才を披露した。

同賞では「コント番組を作ることが困難な時代に『報道番組』をパロディにして作り込んだ笑いに挑戦し続けている。それまでずっとフェイクをやってきた番組の歴史自体が前振りとなったアンタッチャブル復活のサプライズは、彼らの空白の10年間分のリアルな感情を映し出した。またその面白さを最優先させ、事前告知なしで放送したのも粋だった」と評価している。

また、日本テレビ系ドラマ『俺の話は長い』(10月12日~12月14日放送)も受賞し、「屁理屈を武器に実家に居座る31歳ニートと、自宅改修で転がり込んできた姉一家。3カ月の共同生活がそれぞれの人生を動かしていく様子を、30 分×2本立ての挑戦で描いた。何でもない日常のひとコマで笑いと涙を描く金子茂樹の脚本と、形にした生田斗真、小池栄子らキャスト陣。ONE TEAMで令和の家族を描いたホームドラマの快作」と講評。

NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(1月6日~12月15日放送)も受賞し、「日本における『スポーツ』の概念の誕生から、オリンピックを通して日本の近代史を描いた。わかりやすい『英雄』も出てこない大河ドラマとしては異色の作品だが、明治から昭和まで政治や戦争に翻ろうされながらスポーツが取り巻く状況が変化していく姿は、驚くほど現代の日本が抱える諸問題とリンクしており、見応えがあった」とコメントされている。

ギャラクシー賞は、放送批評懇談会が1963年に創設した、優秀番組・個人・団体を顕彰するもの。12月度はほかにも『BS1スペシャル「証言ドキュメント 天安門事件30年」』(12 月21日放送)が受賞している。